人手不足が叫ばれている介護・福祉業界の実態と今後の改善策とは?

介護福祉事業情報ラボ

現在、日本は高齢化社会の一途をたどっている状態で、すでにすべての人口の3割近くが65歳以上の高齢者です。

2065年になると約2.6人に1人が65歳以上となり、さらに約3.9人に1人は75歳以上という状態になるので、介護・福祉業界に対するニーズは高まる一方といえるでしょう。

しかし、高齢化は進んでいるのに対し、介護や福祉の現場で働くことを希望する若い世代は増えません。

人材不足に苦しむ状態が続いているため、国もこのままではいけないと対策を講じている途中です。

今後は高齢者人口がさらに増える?

介護労働安定センターが2019年8月に公表した平成30年度における介護労働実態調査の結果を見ると、約67%の介護事業所が人材不足を感じているとされています。

このままでは介護施設の運営や存続にかかわる問題だと、人材確保を急務としている介護事業所も少なくありません。

実際、2019年6月に日本商工会議所が公表した人手不足などへの対応に関する調査の結果を見ても、約66%の中小企業が人材不足を感じており、介護業界に限った話ではないことがわかります。

深刻な人材不足の状況が続いているのは、そもそも日本の人口が減少傾向にあり、今後も少子化によりますます人手が足らなくなる状態が高まると考えられるからです。

日本全体で若い働き手を奪い合う状態であり、採用そのものが難しくなっている上、介護や福祉の現場は労働環境の過酷さと賃金が見合っていないと受け止められやすく、人気がありません。

ただ、今後も高齢者は増え続けることを考えれば、人材不足だから仕方がないと何の対策も行わないというわけにもいかないのです。

国が行う介護・福祉業界の人材不足解消に向けた対策

状況を打開するため、国でも2012年度の介護報酬改定の際に「介護職員処遇改善加算」という制度を設けています。

介護現場で働く方がキャリアアップしやすい仕組みを構築し、職場環境を改善すれば介護報酬が加算されるなど、働きやすい環境を整備することが目的です。

さらに2019年10月に実施された消費税率の引き上げに合わせて「介護職員等特定処遇改善加算(特定処遇改善加算)」を創設し、要件を満たせばリーダー格の介護スタッフの月額平均が8万円相当改善されることになりました。

優秀で経験豊富な介護職員を育て、他業種に劣らない賃金水準を実現させることを目的としています。

助成金などの制度も活用した上で職場環境を変えてみては?

他にも介護スタッフへの処遇や労働環境の改善に向けた支援策として、キャリアアップ助成金や人材開発支援助成金、人材確保等支援助成金などが利用できるなど、国も何とか介護現場の人材不足を解消させようと必死です。

人材不足は介護事業所にとって頭を悩ませ続ける問題となっていますが、上手く制度を活用することで職場や処遇改善が可能となり、人材も集まりやすくなるはずなので検討してみましょう。