福祉・介護業界の企業では人手不足に向けたどのような動向を見せている?

介護福祉事業情報ラボ

高齢者人口が増えている日本では、福祉や介護の業界も拡大傾向にあるといえますが、今後はどのような動向を見せるのか注目されています。

需要の高まりで業界そのものは拡大していても、実際に現場で働く人材が不足している問題は解決されているとはいえず、各企業でもその対応に追われているといえるでしょう。

そこで、今後の福祉・介護業界を知る上で、それぞれの企業では人材不足解消に向けてどのような取り組みをしているのか、その動向についてご紹介します。

人材不足問題は十分に解消されていない

福祉・介護業界の人材が足りていない要因には、介護職の賃金の低さが挙げられます。

賃金に見合わない重労働で、入職してもすぐに辞めてしまう方が後を絶ちません。

2025年になると団塊の世代が後期高齢者となり、介護職員は37万人不足するという推計も出されています。

政府は介護離職ゼロを目標に、介護職の賃金値上げ、外国人材雇用に向けた在留資格「特定技能」を2019年4月より施行されていますが、まだ十分に人材不足が解消されているとはいえないでしょう。

ただ介護企業の大手であるユニマットなども、慢性的な人手不足への対応として子会社のユニマットスタッフカンパニーが医療系の有料職業紹介事業を活用したり外国人材を受け入れたり積極的に取り組んでいるため、中小でも対応を検討することが必要と考えられます。

異業種の新規参入が急増

介護業界の拡大動向を受けて、2000年の介護保険法施行からは異業種から新たに介護業界へ参入する企業も増えました。

新規事業の立ち上げだけでなく買収なども増え、介護業界の競争は激化しているといえるでしょう。

たとえば業界首位であるニチイ学館は1996年から介護事業に参入しましたが、訪問介護大手のコムスンから施設介護事業を2007年に継承しています。

さらに2016年にデイサービスや訪問介護などを事業とする小田急ライフアソシエを子会社とし、2019年になると阪急バスの介護事業を譲り受けました。

SOMPO HDも2012年に介護業界へ参入し、2015年にはワタミの介護事業を買収、さらに翌2016年になると有料ホーム大手のメッセージを子会社としています。

ベネッセHDでも介護事業3社を2003年に統合し、2012年には介護付き有料老人ホームのボンセジュールを統合、高齢者向け老人ホーム320か所以上、在宅介護事業拠点は約40拠点という規模となりました。

大手が中小を買収する動きが活発化する可能性大

高齢化が進む日本では他にも様々な業種から新規で介護業界へ参入する動きが見られ、高まる需要への対応が期待されています。

また、大手による中小・零細事業者を買収する動きも活発化されることが予想されている状況といえるでしょう。