法改正で注意しておきたい建設業のリスクマネジメントとは

建設工事業情報ラボ

「建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案」が一部規定を除き令和2年10月1日から施行されました。

そして複数の事項が改正されていますが、この中で中小の建設業者が見落としてしまいがちな部分として挙げられるのが、請負契約書などの記載事項の変更です。

そこで、建設業の請負契約書などの記載事項やリスクマネジメントについて、令和2年4月1日から施行された改正民法(債権法改正)も含め注意しておきたい部分をご説明します。

請負契約書など記載事項で見直された部分

建設業法では当事者間の紛争を防ぐため、建設工事の請負契約内容を明確にすることを目的に、書面による請負契約を締結することを求めています。

そして長時間労働の常態化や週休2日確保がむつかしいなど、働き方の課題も指摘されていたため、改正により工期を適正化し労働時間と労働日数を抑制する取り組みも進められました。

その内容として、

・著しく短い工期の設定は禁止する
・工期などに影響を及ぼす事象に関する情報は提供する
・工程の細目を明確にする

ということとされています。

また、

・建設工事の請負契約書の記載事項として、工事を施行しない日または時間帯を定めるときはその内容を明記する

という内容が義務化されています。

下請業者の賠償資力の確認も必要に

請負契約書などで、工事施工による第三者が損害を受けたときの損害賠償金負担に関する定めを規定する場合には、事前に下請業者の賠償資力を確認しておくことが必要とされています。

労働災害以外に公衆災害も含めてリスクマネジメントが必要

建設業界では以前から労働災害だけでなく、工事関係者以外の生命・身体・財産に関する危害・迷惑など公衆災害にも対処しなければならないと指摘されてきました。

法改正で請負契約書などに工事を施行しない日または時間帯の定めをするときには、その内容も記載が必要とされていますが、これは建設業界の働き方改革を進めるためです。

それも踏まえて考えれば、公衆災害は下請業者などを含めた工事関係者全体の賠償資力を把握し、適切にリスクマネジメントしなければならないといえるでしょう。

現在使用している契約書の雛型や社内チェック体制など、どこか見落としている部分はないか再確認し、適切でない部分は問題にならないよう見直しをするようにしてください。