建設業界におけるVE提案とは?メリットと見込める効果

建設工事業情報ラボ

建設業界における「VE」とは「Value engineering」の頭文字を省略した言葉であり、直訳で「価値・技術」を意味します。

そのため、建物の機能を維持しながらコスト削減することといえ、多額の資金が必要となる建築工事において必要なこととされています。

建築工事費の高騰を抑えるための「VE案」で、建物の性能や価値を下げずコストを抑えることを行います。開発・設計・製造・購買などの工程において、具体的に改善させる策や代替案を提案することといえるでしょう。

建設VE提案によるメリット

VE提案では、サービスや製品の価値について、品質・機能の両面で総合的な追及を行います。

建築業界でのVEでは目的物・施工方法・維持・管理などが対象となり、目的の性能・機能を低下させず、別の方法や手段を提案しながらコストダウンさせたり価値を向上させたりすることが目的とされています。

従来までであれば、民間企業が自社の保有する技術を基にした提案を行っても特にメリットはありませんでした。

しかしVE提案により、独自技術を活用した提案もできるため、発注者側のコスト削減のメリットだけでなく、受注者側にも受注機会増加や独自技術に対しての評価などメリットがあります。

価値を式であらわすと、

価値(Value)=機能(Function)/コスト(Cost)

となりますが、「機能」とは「働き」や「役割」のため、確保・向上について周辺環境への配慮・リサイクル・景観など品質面も含めた配慮が必要です。

「コスト」では、建設費など低減させることだけでなく、ライフサイクルを含めた低減が必要となるでしょう。

建設VEで期待できる効果

建設業界は、利害関係者が不特定多数であるためその分、ニーズも多様化しやすく対応するためには工夫が必要です。

空間的な影響範囲も広く、外部コストや影響抑制についても工夫しなければなりません。

企画の段階から建設・供用の段階までは時間と労働力が膨大に必要となるともいえます。

以上のことから建設VEを導入することによって、必要な品質を確保しながらコスト低減が可能となり、ユーザーの満足度を向上させることにつなげることができるでしょう。

建設VEを提案する段階

「企画・計画」「設計」「施工」「維持管理」のいずれの段階でもVE提案は可能ですが、国土交通省で推進しているのは次の3つの段階におけるVE提案です。

・設計段階
・工事入札段階
・施工段階

どの段階で提案するかにより検討する項目は異なりますが、詳細設計を作成した後で抜本的な見直しをすることになれば大きな手戻りが必要となるため、設計VEでの提案が望ましいと考えられるでしょう。