企業の目的を達成するためには経営組織が重要な理由

企業経営情報

ある目的や目標に向かって、その目的を達成するために複数の人たちが協働する場こそが「企業」です。さらに複数の人たちが業務を分担して協業するシステムを「経営組織」と言います。

企業の組織には、経営を行う上で何らかの目的を持っています。その目的を実現するために、人材を雇用して統制し、調整しています。

近年ではコンピュータなどの技術が発達し、様々な場面でIT化されることが多くなりました。しかし、雇用する人は機械やコンピュータではありません。人格を持つ人間なので、目的を強制しても協働することはないでしょう。

そのため、個人の目的である報酬や充実した休日や福利厚生などと動機付けすることが重要になります。

組織の目的達成を強要しても無駄

組織の目的を達成することによって、個人の希望することや目的を達成することができると働きかけましょう。受け入れられたとき、それが動機付けとなって協業してくれることになるはずです。

ただし企業で働く人たちは組織の目的を達成することではなく、個人の目的を達成することであると理解しておく必要があります。組織の目的を達成することは、個人の目的達成のための手段でしかないとも言いかえることができますが、これは経営する側と雇用される側の立場の違いです。

組織の目的を達成することを強要する組織になってしまうと、動機付けできず人を動かすことはできなくなってしまいます。

業務を効率的に行えるために必要なこと

経営者と企業に雇用される人では、組織の目的を達成する理由は異なるかもしれません。しかし同じ目標を達成するために集まった集団として、いろいろな業務を遂行していくことになります。

業務遂行のために、全員が同じことをしていても業務を効率的に進めることはできませんので、業務を細分化して分業することが必要になりますが、分業化された仕事の単位が職務と呼ばれるものです。

組織の規模が大きくなれば、職務をさらに細分化することもできるでしょう。職務の単位ごとに責任と権限を持つものを置いて、地位のある職位を与えることができます。

企業は人なりという考え方を忘れてはいけない

地位を与えられた人は、組織に関する情報を職務に就くその他の人たちに伝達する役割を担いますが、この伝達が業務を担う上で必要になるコミュニケーションです。

経営組織は人格を持つ人たちで構成されますので、いくらIT化が進むからといっても、経営にとって重要である「企業は人なり」という考え方を忘れないようにしましょう。

それぞれがどのようなことを目的にして働いているのかを把握し、動機付けをどのようにしていけるのか、そして企業の目的を企業全員がどう共有していくのかを考えていくことが必要です。