時代遅れの経営体質が招く売上の低下

経済

会社の経営者・役員が運営方針を決定するのは当然のことだと思われるでしょうが、その役職の方々が高齢者であると同時に現代の需要の形や、挑戦を避ける保守的な方針をお持ちでしたらビジネスチャンスを逃し、売り上げの低下を招いているかもしれません。では、会社組織において時代遅れな経営体質がもたらす売上低下のリスクを今回はみていきましょう。

■チャレンジしない会社

昔はうまくいっていたやり方に固執しすぎることで、現代のスタイルに合わない、ビジョンが描けない会社は衰退していくしかありません。日本には10年ひと昔という言葉がありますが、はたして現代にその言葉は相応しいのでしょうか?

例えばiPhoneですが、発売当初はAppleに興味のある方が騒いでいたように思えますが、今ではiPhone片手にビジネスマンがやり取りをしているのが、当たり前の光景となっています。また、メルカリがこれだけ多くの人が利用すると2013年7月リリース時には予想もしなかったことです。

このように、変革がもたらす経済効果は大きく、裏を返せば社会ニーズを読み取れずチャレンジをしない会社は遅れをとることになります。

■デジタル化への鈍さ

経営陣がデジタル化のもたらす変化を過小評価しているようなら極めて大きなリスクを抱えているということになります。例えば、デジタル化は設計から製造、納品までの時間の短縮だけでなくすべての状況をリアルタイムに把握することで迅速な判断を行い事業を最適化し、ビジネス転換にもスピーディーに対応していくことができます。

また、リアルタイムな状況の把握は、お客様の購入状況から需要情報を把握し無駄なく効率的な生産が実現できます。まだ、うちの業界ではデジタル化は必要ないという経営陣がいるのでしたら、時代の流れに乗れていない会社で結果的には効率の悪い経営をしているといえるのではないでしょうか。

■PLだけを重視する経営

PLとは財務3表の一つで損益計算書(Profit and Loss Statement)のことですが、1年間の経営の結果がPLから判断できます。しかし、あまりにもPLだけを重要視すぎる傾向がこれまでの経営者にはありがちでした。高度経済成長が続いた時代は、売上高さえ増価させれば、利益は後からついてくるという発想の経営者がほとんどだったのです。

そのような考え方では、ビジョンを描き、リスクを取って投資をするという積極的な行動にでることができなくなってしまいます。例えば、研究開発費や広告宣伝費の削減ですが、それらを行うことでPLの利益は瞬時に向上しますが、新しい商品やサービスの開発はできないということです。

■まとめ

このように、売上を低下させている要因となる事例は、経営陣の舵取りミスから起こりえることもあるのです。お客様のニーズを売上に反映させるためにも、常に時代の変化に対応できるような経営体質に持っていきたいものです。