運送業界がいち早く実行しなければならない働き方改革への対応とは

運送物流業情報ラボ

2018年6月参議院で「働き方改革関連法案」が成立となり、時間外の労働時間には罰則付きでの上限規制が設けられる事となりました。その他にも成立した法案はいくつかありますが、時間外労働の上限規制については、大企業は2019年4月、中小企業は2020年4月などですが、年次有給取得の義務化は一律で2019年4月など、それぞれ異なります。

時間外労働の上限規制については、トラック運送業にとっても頭が痛い問題かもしれません。ただ、終了環境を考慮し、トラック運送業の場合は施行後5年間という猶予が与えられています。

それでも長時間労働削減の取り組み現在、課題となっていることは間違いない状況でしょう。

トラック運送業に対する行政処分の基準

このような中で、国土交通省はトラック運送事業者の過労運転防止策を検討する上で、過労防止関連違反などに対しての行政処分基準を引き上げています。

ドライバーが拘束される時間や休日労働などの違反が1つでも確認された場合、即車両停止処分という厳しい内容となっています。

その一方、労働時間を厳守した運送会社には優良事業者であることを証明する「ホワイト経営認証」を創設するなど、運送会社の働き方改革が実現されるような施策がいろいろと打ち出されているといえるでしょう。

□過労運転で事故が多発することを防ぐために

すでに貨物自動車運送事業者に対しての行政処分などの基準は2018年3月30日に改正されており施行されています。

過労運転で事故が発生することを防ぐだけでなく、ドライバーの就労環境を改善させることに繋がれば、今トラック運送業界が抱えている人手不足という問題解消にも繋がるだろうと考えているからのようです。

あくまでも事業者の努力で改善できる範囲で、拘束時間や休日労働に限定した処分量定の引き上げがなされているとされています。

□違反があった場合の罰則

ドライバーの拘束時間や休日労働の限度について違反があった場合、乗務時間など告示の遵守が1件でもあれば10日、2件以上なら20日の車両停止処分となります。

さらに健康診断に受診していなかたり、社会保険に未加入の従業員が1人でもいれば警告処分とされることも注目です。こちらも2人いれば20日、3人以上で40日という車両停止処分となるので、かなり厳しい基準に変わったといえるでしょう。

運送業の働き方が変われば人手不足も解消に

厚生労働省が公表しているデータでは、脳や心臓疾患の労災による業種別の請求・支給決定でもっとも多かったのが運輸業です。

従業員1人あたりの残業時間でも、1か月の残業時間数が45時間超と回答した割合も運送業がトップでした。

このような状況からも、運送業界に求められるのは働き方の改善であり、就労環境が整備され魅力的な職業と周知されれば、それによって人手不足が解消されることにも繋がるでしょう。