運送ドライバーの労働時間の規定は一般労働者と異なり特殊?

運送物流業情報ラボ

運送ドライバーは労働の性質上、拘束される時間が長時間に至りがちですが、法律で定められた労働時間におさまる労務管理が必要です。

一般的には、労働基準法で法定労働時間は1週40時間・1日8時間という規定があります。

ただし労使間で36協定を結んでいれば、1週間15時間・1か月間45時間・1年間360時間までであれば労働時間を延長できます。

しかし運送ドライバーはこの36協定の延長時間の限度基準は適用されません。

運送ドライバーの労働時間は、労働省告示「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」により限度が定められており、拘束時間と休息期間という概念に注意した労働時間を守ることが必要です。

拘束時間と休息期間

始業時間から終業時間までの時間であり、労働時間と休憩時間の合計が拘束時間です。

1か月の拘束時間は原則、293時間ですが労使協定を結べば6か月までは1年間の拘束時間が293時間×12か月=3516時間を超えない範囲で320時間まで延長できます。

そして拘束時間から次の拘束時間までの時間が休息期間であり、始業時間から起算して24時間の拘束時間は13時間以内を原則としています。

延長は16時間を限度としますが1日で継続8時間以上の休息期間が必要であり、さらに1日の拘束時間が15時間超となる回数は1週間2回を限度とします。

ただし1台のトラックにドライバーが同時に2人以上乗務するのであれば、1日最大20時間まで拘束時間の延長が可能となり、休息期間も4時間まで短縮できます。

運転時間については、

・1日の運転時間は始業時刻から48時間平均で9時間
・1週間の運転時間は2週間ごと平均44時間
・連続運転時間は4時間

を限度とします。

働き方改革で変わった時間外労働の規定

時間外労働は1か月45時間・1年360時間までとなりますが、例外として通常予見できない業務の量となり、臨時的に労働時間の延長が必要となるときには労働時間延長と休日労働の時間を36協定で定めることが可能です。

ただし延長できるのも1か月100時間未満・1年720時間未満となり、1か月45時間超が可能となるのは1年のうち6か月までとなります。

2024年4月1日以降はドライバー業務もこの規制が適用されますが、1年で労働時間を延長できる制限は720時間ではなく月平均80時間・1年960時間を超えない範囲となります。

さらに100時間未満の制限と複数月の制限も適用除外とされており、労働時間を45時間延長できる月数の制限も適用が除外されています。

このように運送ドライバーは一般の労働者の規制とは異なる部分が多いので、間違わないようにしてください。