物損事故は違反点数がないのに事故不申告は対象になる?

運送物流業情報ラボ

車が物にあたったのにそのまま逃げてしまった場合、事故不申告と判断され道路交通法違反に該当することになります。

多くの場合で逮捕という形にならないにしても、罪名がある以上逮捕された事例も存在します。そのため事故不申告という罪で処分されないように、事故を起こしてもその場を放置して立ち去るということへのリスクを十分理解しておく必要があります。

当て逃げの行政処分
通常の物損事故であれば、違反点数も罰金もありません。壊してしまった物に対しての損害を賠償するだけになります。

しかし当て逃げになった場合は、行政処分と刑事処分の対象となります。物損事故の場合の危険防止等措置義務違反に該当するため付加点数5点が適用されます。

この物損に対しての当て逃げは付加点数ですので、これに前方不注意や脇見運転などの安全運転義務違反2点などが基礎点数になり行政処分の対象となることが一般的です。

さらに1年以下の懲役又は10万円以下の罰金という処分の対象となりますので、逃げるか逃げないかで大きく変わってきます。

ひき逃げの場合にはさらに罪が重くなる
物に対する事故と人に対する事故では罪の重さが大きく変わってきます。人が関わっている状態でその場から逃げてしまった場合には、当て逃げではなくひき逃げになります。

この場合には過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪が問われる可能性が発生し、警察も当て逃げの時とは違って捜査もかなり厳しくなります。

重傷事故の検挙率は約60%ですが、死亡事故になると95%という割合になるため、万が一死亡事故を起こして逃げてしまってもまず逃げ切れないと考えたほうが良いでしょう。

ひき逃げに対する罰則
ひき逃げの場合には、救護義務違反、危険防止措置違反、事故報告義務違反、現場に留まる義務違反など様々な違反の対象になりますが、被害者の傷害程度や死亡などの状況に応じて罪の重さは変わってきます。

例えば負傷者の救護と危険防止の措置違反だけで見た場合は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金という罰則になっていますが、危険運転致死傷罪の場合には被害者が負傷していれば15年以下の懲役、死亡した場合には20年以下の懲役という懲役刑のみの対応になります。

飲酒運転などは危険運転致死罪に該当しますが、1年以上の有期刑で最長で20年、併合罪では30年の懲役刑になるという可能性もあります。

会社で事故への対応の徹底を
車の運転に関係する業種の場合、ドライバーが事故を起こさないように日頃から教育や研修などで理解を深めることが大切です。

また、万一事故を起こしてしまった場合にも、物損事故だけなら行政処分の対象とならないのに逃げることで点数にも関係するということも周知させる必要があります。

さらにはひき逃げになった場合には罪がとても重くなりますので、必ず警察や会社へは報告を行うように徹底するようにしましょう。