経営者はいつでも忙しいことが当然だと思っていませんか?しかし、企業の経営者は必ずしも忙しいわけではありません。
口癖のように忙しいといいながらも、時間をもてあまして旅行などを楽しんでいる経営者もいますし、本当に時間がなく分刻みのスケジュールで動いている経営者もいます。
この違いは何なのか、忙しい経営者のほうが成功しているといえるのか、考えてみましょう。
経営者が行うべき仕事とは?
一般的には会社経営のトップに位置する経営者は忙しい立場だと認識されているものです。
確かに実際に多忙という経営者もいますが、そもそも役割としては長期的な視点に立ち、会社の進む道において重要項目を決定することが仕事です。
また、それに伴い、新しい取引先などを探したり、新しい技術を見つけたりということも仕事です。
また、発生した問題について指示を出し、自社の組織編成の見直しなど、足下を固めることも仕事として含まれます。
仕事を任せる部下が育っていない?
そのように考えると、決めることや動くことが多すぎて、時間があっても足りないくらい忙しい状態だと思うかもしれません。
しかし、実際のところは、経営者が汗水流しながら飛び回る必要がある状況は、必ずしもよい状況だとはいえない場合もあります。
なぜなら経営者の代わりに判断したり動いたりできる優秀な部下が育っていないことをあらわすからです。
必ず経営者が決断して動かなければならない場面も存在します。しかし、事業の大半は、経営者に代わるものでも決断できる場面です。その場面に活躍できる部下がいないことは、経営がスムーズに行えていない証拠としても考えられるでしょう。
大切な決断を部下に任せる勇気も必要?
経営者はできるだけ動かず、会社の将来を考えることに集中して、業務を実行することを部下任せることができるのが本当の理想の経営です。
経営者に権力が集中してしまうとワンマン経営になりやすく、いつまでたっても部下を育てることができません。
部下を育てるためには経験を積ませて、予想外の事態が起きたときでも対応できる能力を身につけさせることです。いざというとき経営者が動くことができるようにしておけば、部下も安心して事業を進めることができるでしょう。
仕事を部下に割り振りながら自らの負担を軽減させることは楽をすることではありません。大切な決断の場面を部下に任せるという勇気が必要になるのです。
経営者が忙しい理由がマイナス要素ばかりにならないために
注意したいのは経営者が忙しい理由が、クレーム対応や謝罪、資金繰りなどという場合です。いくら多忙といってもいずれも喜ばしい理由ではありません。
経営を行う上で必要になることですが、そればかりにならないように、無駄なく円滑に経営が進むよう、経営者と部下に仕事を分ける様にしていきましょう。