今は、会計ソフトや税理士に依頼すれば企業の会計の事は全て任せる事ができます。しかし、経営者は最低限のお金に関する知識持っておく必要があります。
なぜなら会社にはさまざまなお金が巡っていますし、利益を上げる事が経営者の大きな目的と言えるからです。経営者にとって必要最低限必要になる、お金の知識についてみてみましょう。
【財務三表】
経理が作成する決算書は、財務諸表と呼ばれ、損益計算書、キャッシュフロー計算書、賃借対照表などで構成されています。またこれらは、経営者だけが見るものではなく外部にも開示される大切な書類です。
それぞれどの様な役割があるのか見てみましょう。
（損益計算書）
決算日の翌日から、次年の決算日までの1年間の売上に対する利益の割合を言います。企業の利益は主に下記の5つに分類されます。
・売上総利益＝売上高-売上原価
・営業利益＝売上総利益-販売費および一般管理費
・計上利益＝営業利益±営業外利益と営業外費用
・税引き前当期純利益＝経常利益±特別利益と特別損失
・当期純利益＝税引き前当期純利益-税金
損益計算書は、年間の売上からそれにかかる費用や税金などを差し引き、最終的に会社にどれくらいの利益が残ったのかが一目でわかる書類になっています。
万が一、当期純利益がマイナスになっている場合は、当期純損失となり事業経営に何らかの問題があると考えられますので経営の見直しをする必要があるでしょう。
（キャッシュフロー計算書）
一会計期間における企業の現金や、現金同等物の損失を表した書類になります。企業の営業活動や、投資によって現金がどの様に変動したのかがわかります。
（賃借対照表）
右側が資産で、左側が負債と純資産で分けられています。負債は借金として調達した資金などで純資産は株主等から調達した資金を言います。資産の欄には、これらの資金をどのように運用していったのかが示されており、資産の合計と負債、純資産の合計はイコールになっていなければいけません。
このように賃借対照表は左右の表が必ず一致する事から、バランスシートとも呼ばれます。
【取っておきたい資格】
上記のような経営に関する基礎的な知識を学ぶためにも、経営者はお金に関する資格をとっておくと有利でしょう。自社のお金の流れをつかみ、正確なキャッシュフローや、経営について理解するため必要となる資格の1つに簿記があります。
基本的なお金の知識がないと、自社の弱点や強み、現在の経営がどのようになっているのか読み取ることは難しいでしょう。
