会社を設立し、従業員一同が同じ志で働いてきたはずなのに、何らかの理由で経営が傾き始めた時には経営者による見直しが必要です。
経営者による見直しはマネジメントシステム自体を見直すことですが、ただ単に何かを改善するというよりも経営者の責任でマネジメントシステム全体の進捗状況の把握、さらに運営の中枢に関わり見直すことを検討しましょう。
経営計画の作成サイクルを見直す
まずは1年分の経営計画を作成し、それに基づいて行動し始めても定期的な見直しが必要になります。
四半期ごとなど、定期的に目標と実績にずれが生じていないかを確認し経営計画の反省点などを出して行きましょう。
・3か月ごとに修正計画を作成する
期首に1年間の経営計画を作成しますが、3か月後にはそれまでの3か月分の実績を踏まえた6か月間の修正計画を作成しましょう。
そして期首から半年経った頃、直前3か月分の修正計画と実績を照らし合わせ、さらにまたその後6か月間の修正計画を作成していきます。
・事前に次年度の経営計画を作成できる
この繰り返しで、次年度の3か月前には次の年度1年間分の経営計画づくりを始めることができるでしょう。
修正計画は3か月分ずつ重なることになり、次の四半期分とその先の3か月分の見通しを立てることが可能となります。
経営計画と実績の差を確認しながら、見直し作業を繰り返していくことがポイントです。
過剰債務で経営が悪化しているなら
都道府県ごとに設置されている「中小企業再生支援協議会」では、企業再生に関する知識や経験が豊富な専門家が常駐していて企業再生に関する相談を受け付けています。
再生への助言や計画作りサポート、金融機関等との調整などを支援してくれますので、このような相談窓口も利用してみると良いでしょう。
・相談の対象となるのは?
相談の対象となるのは、過剰債務等で経営状況が悪化しているけれど事業や財務の見直しで再生することが可能な中小企業者です。
課題解決に向けての適切なアドバイスを受けることができますが、相談案件の中で再生のために事業や財務の抜本的な見直しが必要な企業だと判断された場合、常駐専門家を中心として弁護士、公認会計士、税理士、中小企業診断士といった外部専門家と個別で支援チームを編成し再生計画策定をサポートしてくれます。
過剰債務による経営悪化に陥る前に
このサポートは政府系金融機関、信用保証協会といった関係機関と連携を図り、公正中立な立場で関係者間を調整するといったものです。
もし金銭的な債務の負担で経営が悪化しているという場合などは、このような相談窓口を活用することで早い解決に繋がるでしょう。
そこまで厳しい状況に陥らないためにも、まずは自社でできる取り組みを考え、経営計画を見直していくことが必要です。