企業に求められるコンプライアンスとは？

企業を経営する上で「コンプライアンス（法令遵守）」に対する重要性が高まっています。企業は法律や社会良識に沿った活動を行っていくことは当然のことです。それに併せて社内で法令違反が起きないように、しっかりとしたコンプライアンス体制を構築することは企業の責任であると言えるでしょう。

コンプライアンスとは

コンプライアンスは「法令遵守」という意味です。ただ単に法律や条例を守っていることだけではなく、社内規則、業務マニュアル、社会規範など幅広い規則を遵守していくことが大切です。

コンプライアンスに違反していなくても…

法律に違反していない法の抜け道をくぐって行った行為については、東京都前都知事の時のように非難が殺到することになるでしょう。それは法令違反を犯した時と何も変わらない影響を受けることになります。法律とは全く関係のない社内規則に違反した場合でも、その行為によって収益に影響を与えれば株主代表訴訟によって損害賠償請求されるという可能性もあります。そのためリスクマネジメントの1つとしてコンプライアンスを捉えた場合、広範囲な規範に対応できることが大切になるでしょう。

違法行為が発覚した場合には…

もしも社内で違法行為が発覚した場合にはどうなるのでしょうか。行政的な処分はもちろんですが、当然の責任も果たせないダメな企業であると世間からは判断されることになるでしょう。取引先や消費者からは信用を失い、多額の損害賠償が請求されるかもしれません。そうなれば企業として事業を継続していくことも困難な状況に陥ってしまいます。コンプライアンスを徹底させることは大手企業のみならず、中小企業にとっても避けて通れない課題となっています。

コンプライアンスの対象となるもの

法律や条令などの法規範、社内規則や業務マニュアルといった社内規範、企業・社会的規範などの倫理規範がコンプライアンスの対象となります。

コンプライアンスに取り組むことで得られるものは？

コンプライアンス体制を構築し運用が確実にできている企業は、不正行為を未然に防ぐことができており内部統制の優れた企業と言えるでしょう。成長力の高い企業は企業の社会的責任に対しての取り組みがしっかりと行われています。コンプライアンスや内部統制は、もの企業の社会的責任の基礎要素の1つですのでまだ取り組めていないという企業は取り組むことで企業価値を高めて行くことができるでしょう。

企業の価値が高めれば業績も上がる？

信頼感を得ることができ尊敬される企業として運営ができれば、業績、ブランド価値、社内モラル、採用競争力に高まりが見られるようになります。そうなれば次第に業績も上昇していくことに繋がるでしょう。また、企業風土を法令違反の起こりにくい雰囲気に徹底することによって、違反の有無の確認も容易にできるようになり、実施するための管理コストも軽減できます。