会社経営を続ける上で、決算書が赤字ではなく黒字のほうが望ましいとわかっていても、どうすれば黒字化できるのか頭を悩ませている経営者も少なくありません。
売上や業績を向上させるために、どのような方法を実践していけばよいのでしょう。
損益分岐点分析を行う
黒字化に必要なのは損益分岐点分析です。支払っている費用は固定費と変動費に分けることができますが、損益分岐点は
損益分岐点=固定費÷{1-(変動費÷売上高)}
で計算することが可能です。
損益分岐点に達するためにどのくらい販売すればよいかを算出するには、
損益分岐点販売量=固定費÷{売上高-変動費(限界利益)}
で計算できます。
限界利益とは売上高から変動費を差し引いた時の差額ですが、この計算式によって固定費を賄うことができるだけの限界利益を獲得するため販売すればよい量を算出できます。
損益分岐点を改善して利益が出やすいようにするためには、費用を減らすのか、それとも売上を増やすのかが必要です。
売上や経費の管理方法は?
費用として支払う経費を削減するためには、それぞれの費用ごとに積み上げ予算を見積もって、前期とどのくらい差が生じているか比べながら売上増加以上に支払いが増えている経費を調べます。
なぜその経費の支払いが増えているのか、原因と対策を検討することが必要となるでしょう。
また、売掛金も未回収のまま残っているなど、残高が増えていないか確認が必要です。いくら売上があがっていたとしても、結局は手元の資金が不足してしまえば会社は倒産してしまうので、期日通りに回収できていない売掛金は早期回収につとめるようにすることが必要です。
さらに過剰な在庫はないか、もしある場合には管理にも費用がかかりますので、早期に処分することも検討が必要になるでしょう。
売上を向上させるために必要なこととは?
売上を向上させるためには経営と営業の戦略をしっかり立てることが必要です。
市場調査を行い、競合とどのように差別化していくのか、マーケティングなど色々な対策を講じていきましょう。
競合と競いあえるように、自社のポジションニングを確立させて効果的な営業方法を見つけることも必要です。
戦略を駆使した上で他社と競い合うことが必要ですが、業種や市場、消費者のニーズなどの変化によりずっと同じ対策や戦略が通用するわけではありません。時代の流れに応じた対応が可能となる経営能力も必要であると理解しておいてください。