会社役員における経費は、一般の従業員よりも範囲や税務上の取り扱いについ厳格な定めがあるといえます。
経営者という立場から、会社の資金を私的流用する恐れを排除し、恣意的な利益調整を防止するための規制と考えられるでしょう。
そのため、経費として認められやすい費用もあれば、そうでない費用もあります。
そこで、役員の経費について、認められやすい費用と計上できない費用を簡単に紹介します。
役員の経費の基本
役員が会社の経費として計上できる支払いは、原則、会社の業務遂行に直接かかわった費用のみです。
仕事で使っただけでは認められず、会社の事業目的で合理的・客観的に必要と判断できなければ計上できません。
業務との境界線が曖昧な支払いは、経費として認められない恐れが高いため注意しましょう。
役員の経費として認められやすい費用
役員の経費として認められやすいのは、業務関連性が明確な以下の費用です。
・旅費交通費(出張や取引先訪問でかかった交通費・宿泊費など)
・会議費(取引先との打ち合わせや社内会議の飲食代など)
・交際費(取引先の接待費用や贈答品にかかる費用など)
・通信費(電話代やインターネット代など)
・消耗品費(事務用品や備品などの購入費など)
役員の経費で計上できない費用
役員の支払いのうち、経費として計上できないのは以下の費用です。
・役員報酬(原則、事業年度開始から3か月以内に金額を決め、毎月同額を支給する定期同額給与でなければ損金算入は認められません)
・スーツ代(日常的に着用するスーツは経費になりません)
・個人の飲食費や娯楽費(家族との食事や友人との旅行費用など)
・特定の福利厚生費(役員のみを対象とした福利厚生費用は役員報酬とみなされる)
役員の経費計上における注意点
役員の経費計上は、税務調査でも厳しく確認される項目といえます。
仮に私的流用とみなされた場合、経費計上できないだけでなく、追徴課税の対象になる恐れがあります。
最悪の場合、業務上横領罪になる場合もあるため注意が必要です。
すべての支払いについて、領収書などは確実に保管をして、業務との関連性を明確にしておきましょう。
また、事前に定めた社内規定に従い運用することで、トラブル回避につながります。
会社役員の経費精算は従業員よりも公私混同の排除が意識されやすいため、高い倫理観を持って適切な処理を行うことが必要です。


