民事訴訟で弁護士なしの本人訴訟を行うメリットとデメリット

経済

借金や離婚トラブル、遺産相続など私たちの生活には思わぬところでいろいろなトラブルが起こります。このようなトラブルを解決する事を民事訴訟と言いますが民事訴訟は刑事訴訟とは違い弁護士を立てずに自分自身で行う事ができる本人訴訟をすることが可能です。本人訴訟のメリット、デメリットをみてみましょう。

【本人訴訟のメリット】

本人訴訟を行う一番のメリットは弁護士費用を節約できる点でしょう。ただし本人訴訟を起こす場合ある程度の民事訴訟や民法などの知識が必要になります。このような知識がなく本来なら勝てるはずの訴訟で負けてしまっては本末転倒になってしまいますし損失も出ますので気を付けましょう。

【本人訴訟のデメリット】

最大のデメリットはやはり適切な権利保護や主張がなされない可能性がある点でしょう。訴訟においては原告がどのような主張、立証をすれば請求が認められるかは請求権の内容や事案によって変わりますがその内容も専門的になる事から本人訴訟で必要な主張や立証を的確に行わなければ敗訴する恐れがあるのです。簡易で少額の訴訟の場合は本人訴訟という選択もありますが訴訟額が高額になる場合は敗訴した時に多額の損失を払うようになるため避けたいと思う人が多いのです。

【弁護士からみた本人訴訟は】

もし相手側が本人訴訟を起こした場合、弁護士から見たら訴訟がスムーズに進まない事があります。また裁判所から和解案が提示されそれが相手方にとっても有利な話であっても助言する人がいない為和解がスムーズにいかない事もあります。反論や感情論でも争点がずれていたり、論理的な話が出来ない事も訴訟の弊害になります。権利の主張や保護という観点から見ると弁護士を立てて権利の主張等を行う方が民事訴訟を早期に解決する事ができるのでお勧めです。

【民事訴訟を起こすという事は】

訴訟を起こすという事は判決が出るまでの時間や準備に多くの期間が必要になる為、精神的疲労も思った以上にあります。さらにその間も仕事や家事、育児など日常生活は今まで通り行わなくてはいけません。このような負担がある事も考え、ただやみくもに訴訟を起こすのではなくメリットとデメリットを十分考えてから慎重に行動をしなくてはいけません。

【まとめ】

民事訴訟の方法は自分に合った方法で行う事ができますが時間的な事や敗訴してしまった場合の損失を考えると弁護士を立てた方が賢明でしょう。しかし、民法や民事訴訟に詳しい人で訴訟額も低額な場合や弁護士費用の節約を考えている場合は本人訴訟を行うのも一つの選択肢でしょう。