福利厚生を考える時に最重要事項になる退職金制度について

経営者の保険

福利厚生の中でも退職金制度をどのように整えるかは従業員が退職後した後の老後の生活資金にもなる為とても重要な課題になります。どのようにして退職金制度を整備すればよいのか見てみましょう。

【退職金の準備】
従業員の退職金を準備するにあたりいくつかの方法があります。例えば毎年の利益から貯蓄するとその中から法人税を支払わなくてはならなかったり、経営が赤字になった場合はそこを切り崩さなくてはいけないリスクがあります。
また投資や資産運用をするとそれなりの知識が必要になったり、損をするリスクもあり不安が残ります。
これらのリスクを考えると企業が行う退職金の準備としては下記のようなものがお勧めです。
・積み立てたお金を取り崩すリスクがないもの
・単純に積み立てた場合よりも税金の負担が軽い事
・投資や資産運用などを自己責任で行う必要がないもの
これらの条件を含んだ利用しやすい保険をいくつか紹介しましょう。

【中小企業退職金共済】
中小企業退職金共済は毎月の保険料を事業主が支払いこれを基にして国がその一部を助成する制度です。
従業員全員が加入する事が条件になります。掛金は5千円~3万円の間の16通りがあり各社で選択する事ができます。
また労働時間が週30時間未満のパートタイマーなどでは上記に加え2千円、3千円、4千円の19通りから選ぶ事ができます。」
メリットは国に掛金を助成してもらう事ができ、掛金の全額を損金にする事ができ、退職金支払い時に会社に赤字が計上されない点などがあります。
一方で掛金の減額がしにくい、従業員の入れ替わりが激しい会社では掛金が無駄になる、懲戒解雇した人にも退職金を支払わなくてはならなかったりというデメリットがあります。

【養老保険】
これは満期までに保険の対象者が死亡すれば死亡保険が支払われ、死亡しなかった場合は同額の満期保険金が支払われるものです。会社が退職金の活用の為に加入する場合は役員、従業員すべてが被保険者になります。
メリットは保険金の半分を損金にできる、退職金支払い時に赤字のリスクがないという点があります。
一方で保険料によっては会社の経営が圧迫されたり、従業員の退職時期が早ければ保険料が少ないなどのデメリットがあります。

【まとめ】
福利厚生の中でも重要な事項である退職金制度については様々なプランがあります。どれも一長一短ありますが自社にとって最善と思われるものを選び加入する事が大切です。
従業員に長く安心して働いてもらう為にも退職金制度は重要なものですのでまずは働きやすい環境を整えるように心がけましょう。