経営における売上と利益の関係性

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会社経営において売上が大事か、利益が大事かはよく問われる問題です。答えを簡潔にいえば、どちらも経営の上で重要で大事なことに変わりはありません。しかし経営を進めていく中で、売上優先か利益優先かの選択は必ずでてきます。今回は売上と利益にまつわる話をしていきます。

■売上か利益か

皆さんはこんな名言をご存知でしょうか?
「売上は力を表し、利益は質を表す」経営にはこのような言葉があります。会社の存続の為にはやはり利益を出すのは絶対条件ともいえますが、利益ばかりを求めてしまう会社だと顧客は離れてしまう可能性もあります。

そこで求められるのが利益の「質」です。商品や製品の質がよく、顧客のニーズとマッチすれば利益の質という点では、問題なくマネージメントとして上手く機能している証拠になります。

しかし、利益が出ても売上が右肩下がりに降下する場合はありますので、そのバランスを上手く調整する必要があります。売上降下が続けば、その会社は勢いがないと周囲から見られがちになります。会社経営における売上の商品や製品のサービスは、「力」を表しているので売上上昇も大事なことになってきます。

売上=サービスの力、利益=質、この二つのバランスが上手く組み合わさることが経営では大切なことになります。

■タイミング次第で重要度が変わる

経営は常に波乱万丈、いい時もあれば悪い時もあります。ケースバイケースなのですが、その状況次第で売上優先か利益優先で経営していくかの問題は必ず出てきます。

今は赤字経営で苦しい時期だけど顧客のことを一番に考え、利益を多少無視しても売上を伸ばすという時期だという考え方もあるかもしれませんし、売上は落ちているがコストを上手く削減し、とにかく利益を出し、新たなプロジェクト資金を集めたいという考え方もできます。

タイミングや時期もあるかもしれませんが、その見極めは大切になってきます。売上と利益の優先順位を明確にしておけば、具体的に何をすべきかのビジョンが見えてきます。

■利益優先の注意点

会社経営として利益を求めることは悪いことではありませんが、利益を追い求めすぎると会社としてマイナスになることもあります。沢山の利益を出したい気持ちが先走ってしまい、経費を極限にまで減らす方法がありますが、絶対に減らしてはならない経費もあるので紹介します。

①顧客を喜ばせるための経費(顧客満足費)
②会社の未来をつくるために経費(研究開発費)
③会社の人材を育てるための経費(教育研修費)

顧客満足を第一に考え、会社の未来と人材を想像する経費、この3つの経費を削ることは会社の将来性を失うことになりかねませんので注意が必要です。