経営者にとって、企業を運営する事が最も重要な事です。経営理論が、学術的に存在していますが、本当に経営者にとって経営理論は必要なのでしょうか。
経営理論の存在
経営診断士やコンサルタントを目指すのであれば、経営理論を学ぶ事は必須でしょう。しかし、経営者はどうでしょうか。確かに勉強する事は良い事です。基本となる経営の考え方が軸にあれば、実際の現場でも対応していく事は可能でしょう。しかし、現実的には経営状況や社会状況は、理論どおりに動いてはくれません。教科書どおりに経営が上手くいけば、日本人は、経営者だらけとなってしまいます。経営やそれを取り巻く環境は、流動的であり予測の難しい事なのです。
経営と知識
経営理論は、経営者の知識として参考にすべきものですが、絶対的な教えでは無いのです。経営学と実際の経営には、開きがあります。経営者はそのギャップを埋める事に、努力しているのです。
財務諸表分析は必要だが
1-総資本回転率とは、売上高を総資本で除した値であり、財務分析を行う上での1つの概念です。
2-売上利益率とは、売上高から売上原価を差し引いた総利益の割を示すものです。
3-資本利益率とは、自己資本利益率に対する当期純利益の比率の事です。
4-売上高費用比率とは、収益性分析のための1つの指標です。
経営戦略に関する理論は、
経営理論が数多くあって、経営者が実践する目安になるものです。しかし、これらの理論が無くても、経営者は成り立っています。むしろ、経営理論が無ければ、経営できないのであれば、経営者となるべきでは無いのです。経営学者や評論家は、机上の空論を述べているにすぎません。
コンサルタントで実際に実績を上げている人は、数多くの経営状況を聞き取って分析をして、明確な方向性を示す力があるのは、その人の経験からくるものが大きいはずです。税理士の先生が数字を見て分析して、会社の財務状況からどこが弱くてどこを強化するかを、判断します。これは、単に数字だけを分析しているのでは無く、多くの会社の財務状況から学んで、身に付けていった能力なのです。評論家や学者が述べる事は一般的な事であり、経営の予測に当てはまるものでは無い事も理解しておくべきでしょう。
経営理論は信用しない事
経営理論を、参考にする事は問題ないのですが、実際の経営は生きているので、信用しすぎる事は問題があります。会社の経営には、成功する者もいれば失敗する者もいます。経営理論をベースに参考する事は、個人としては大事な事です。
松下幸之助さんのように、7兆円の企業に作り上げた実績には、経営理論などありませんでした。松下幸之助さんが必要としていた事は、「売り上げ、利益、在庫、内部留保、社員数の5つ」だけで、経営分析をしていたと予測できます。
まとめ
経営者にとって経営理論は必要なのかの答えは、2者択一ならば、必要ないと言えます。ただし、知識として蓄えておけば、いつか利用できる状況も出てくるかもしれません。知識としては必要ですが、経営者に必要かどうかとなれば疑問なのです。