経営者は、リスク管理を怠っているといつどのような場面で足をすくわれるかわかりません。
また、最悪の場合経営難に陥り会社が倒産するリスクもあります。このような事のないようにリスク管理の把握と社員、パート等に対する細かな手続きも重要になってきます。
【労働条件通知書の作成】
企業は社員、パート等の採用時に労働条件通知書を作成し勤務時間や仕事内容、休日、残業等の労働条件をきちんと労働者に明示しなくてはいけません。
これらの労働条件通知書を作成し、双方が一通ずつ保管する事が義務付けられています。
また、勤務している最中に労働条件の変更があった場合は速やかに変更しておく事も義務付けられています。
もしも、このような手続きを怠っていた場合労働監督署の調査が入った場合や、労使紛争等が起こった場合に会社側が不利になりますので気を付けましょう。
採用者の、労働条件を確認しリスクのない形で労働条件通知書の作成ができるように専門家に相談してみるとよいでしょう。
【退職金規定の作成と注意】
退職金は全ての企業にあるわけではなく、それを労働者に支払う義務は法律的にはありません。ただし退職金制度を一度作成すると、必ずその規定通りに退職金を支払う必要がでてきますので注意が必要です。
退職金規定について、しっかりと理解しないままに作成してしまうといざ退職金を支払う時に会社の業績が悪くても規定通りに支払う義務が生じます。
また、過去に支払い実績があると、今回も同様に支払う義務が生じ支給しない時は労働監督署から支払い勧告を受けるリスクもあります。
退職金制度を作成する時には、後の事もしっかりと考えて慎重に作成する事が大切でしょう。
【定期健診の実施】
また、会社は労働者に対して1年に1回定期検診を受けさせその結果を保管し、検査の結果によっては医師の指導を受けるようにさせる義務があります。
定期検診を実施していない事が、労働監基準督署にわかると是正勧告を受け健康診断の実施を要求されます。
このように、経営者は労働者に対する様々な責任やリスクがありますので充分に理解して実施していく事が大切です。
【まとめ】
これら以外にも、労働者に対するリスクはたくさんあります。会社はこれらを充分に把握し適切な労働条件の通知書や、退職金制度の作成に努めましょう。
労働者と経営者のリスクを未然に防ぐ為にも、必要な書類や届け出は社会保険労務士等の専門家に相談しリスクを徹底的に管理する事が大切です。