経営とビジネスの違いは何だろうか。もっといえば、どのような場面で経営の話しをし、どのような場面でビジネスの話しをするのだろうか。今回は、経営とビジネスは何が違うのか見ていく。
■経営とビジネスの違い
話しの流れの中で、経営の話しとビジネスの話しを同じことのように話すことはないだろうか。確かに共通の接点があることも多くあるのだが、経営とビジネスは違う。
そもそも会社というのは、利益を継続して上げて存在している。その利益はステークホルダー(企業活動に関係するすべての人)に分け与え、社会に貢献していく目的で経営陣が社員に指示をだしてさまざまなビジネスモデルを市場に提供している。
その為に、マーケティング(商品が多く売れるように市場活動、販売戦略)をしているのだ。社員は経営者から与えられたチャンスを最大に活かし、自身のスキルなどを高める場の提供を受けているといえる。
会社は利益を増やしていく為に、社員のスキルアップ(育成)をしていき人材投資をしていくことが必要だ。そうすることで、社員のチャンス拡大と市場拡大を実現していくことが可能となる。
以上のことを踏まえた上で、シンプルに経営とビジネスの違いをいうと下記となる。
・ビジネス=「相手が望むものをお金を通して交換すること」
・経営=「社員を幸せにして社会の役に立つこと」
このように経営とビジネスを分けると、ビジネスとは相手の望むものをお客さんに提供して、お金を得て生活をしていくことであり、それよりも大きな存在が経営なのだ。
ビジネスはものとお金のやり取りであり、経営は関わる者の幸せを求めビジョンをもって行動することである。
■経営とビジネスは繋がっている ~ビジョンを達成する為に~
結局のところビジネスするからには経営を考えていかなければ、会社は続いていくことはできないものだ。そういう意味では、経営とビジネスは繋がっているといえる。
経営者が目指すべき姿は、あらゆるものを繋ぎ価値を生み出していくことではないだろうか。例えば、人と人とを繋ぎ、ものとものを繋ぎ、人とものを繋ぎ、価値を生み出していくことはビジネスであり、加えてビジョンがあれば経営となる。
ビジョンには、小さなものから大きなものまで設定することがいい。なぜなら目標が遠すぎると、なかなか行動することが難しくなるのだが、目の前の目標があると踏み出すことができるものだからだ。
例えば、最終的な目的地までに多くの「小達成ポイント地」を置いて、少しずつクリアしていくことで一歩一歩ゴールに近づいていくことができる。このように、ビジネスをしていく際には経営(ビジョン)を意識して行動していくことが求められるのである。