経営者はメンタルが、強くなければいけないのだろうか。経営をしていく上で、さまざまなメンタル問題に、ぶつかりストレスやプレッシャーになることがあるはずだ。今回は、経営者のメンタル問題について見ていく。
■経営者はメンタル問題を理解するべし
一流の経営者はメンタルが強い=打たれ強いというわけではない。たしかに超一流の経営者であれば、何事にも鈍感にならなくてはいけないことも多くある。起こった嫌な出来事に全てに反応していては、身も心も持たないからである。
だが、経営者はメンタルが弱い人も多くいるはずである。そもそも、弱いメンタルであることは悪いことではなく、起こったストレスになる出来事に対して、適切な対応をしていけば解決策が見つかる。メンタルが弱いことを把握していることが、重要であるということだ。
メンタル問題というのは、起こった出来事への悪いイメージであることが多くある。何らかの意味付けをして解釈し、その考えから抜け出せないときに、大きなストレスとなるのだ。
メンタル問題の解決策は1つである。その問題の意味付けが変わるまで時間を待つことである。例えば、嫌なことがあっても、それを一生考えていかなければならなかったことはないはずだ。嫌なことであっても別の解釈が浮かび、人は違う意味を見出すものなのだ。
このように、経営者はメンタルが弱い強いに関わらず、メンタル問題を理解し、自ら嫌なイメージへの意味が変化するのを待つことが重要だ。
■真の強いメンタルとは?
一般的に強いメンタルの経営者というのは、多くの人がストレスやプレッシャーに感じることに対して鈍感な人である。この場合において、強いメンタルを持っているなどといわれるのだが、本当に強いメンタルとはいえない場合も多くある。
例えば、強いメンタルの経営者によくあるパターンとして、何年もさまざまな問題を乗り越えてきたタフさがあったのにも関わらず、突拍子もないイレギュラーなケースがあると精神的に参ってしまうことがあるのだ。
強いメンタルの経営者といわれているだけでは、本当の精神的な強さは測れないということがいえるのである。以上のことを踏まえた上で、真にメンタルの強い経営者といるのは自分の弱さを理解し、感情のコントロールがしっかりできる人であることだ。
どんな問題に直面しても一時的な感情であることを知り、嫌なイメージの意味が変化することを待てる経営者が「真に強いメンタルの持ち主」なのである。
自分の精神的な弱さが出るような場合でも、何をすれば乗り越えることができるのか、対応することができるのが一流の経営者だ。