2015年12月からは、労働安全衛生法の一部が改正されて「ストレスチェック制度」が始まりました。これは従業員のメンタルヘルス対策の取り組みの1つですが、従業員だけでなく経営者層に対するメンタルヘルス対策も重要です。
なぜなら経営者層は組織のリーダーであり、意志決定の重要度の高さから従業員よりも高いストレスやプレッシャーを抱えています。
相談できる相手がおらず、孤独な状態の置かれた経営者層という立場から、過度なストレスやプレッシャーにより、不安を抱えうつ病などのリスクも高いと言えるでしょう。
従業員だけでなく経営者層もストレスマネジメントが必要
うつ状態が続けば正常な思考は失われ、適切な判断や意思決定にも支障をきたすことになります。過剰にストレスがかかれば、精神症状以外にも脳を傷害して最悪の場合死に至ることもあるので、ストレスを溜めず緩和や原因を取り除く対処が必要です。
多大なプレッシャーにさらされている経営者層にこそ、ストレスマネジメントを実践することが大切と言えます。
ストレスを回避するスキルを身に付けること
ストレスによる症状はいろいろです。不眠や疲労感、イライラ感や抑うつ感、そして人を避けるようになるといった行動のサインも見られます。
もし自身で何らかの症状に気が付いた時には、意識的に改善していくようにしてください。まずは睡眠、そしてバランスのとれた食事、休養など生活改善を行います。
それにより、ストレス対処能力が自然に高まっていくはずです。例え困難な状況に置かれたとしても、的確な対応や判断できる能力が経営者には必要ですので、このストレスを回避するスキルは身につけておく様にしましょう。
ストレスから正しい判断ができなくなり業績が悪化する?
仕事をしていれば誰でも多少なりはストレスやプレッシャーを感じる場面があります。その中で大切なのは、そのストレスを見過ごさず、ストレスから受ける影響を調整していくことです。
ストレスによる悪い影響を受け続ければ、経営者個人も不調となり、企業の業績にも影響を及ぼします。
経営者層は自分がいなければ会社は成り立たないと無理を重ねてしまいがちです。しかし重要な判断を行わなければならない立場にあるため、ストレスによりその判断に支障をきたすことになれば、大きな損失を被る事になりかねません。
働き方改革の基盤に繋げるためにも
また、経営者層が率先して心身の健康管理に取り組むことで、社内全体の健康管理意識も高まっていきます。
そこから働き方改革の基盤となる可能性もありますので、企業の業績を継続して向上させるためにも経営者層の心身の健康を維持する様にしましょう。