雇われ社長は良い面ばかりではない?メリットとデメリット

経営者のリスク

会社のオーナーから雇われ社長になってくれないか、と頼まれた時には年俸が上がったり、肩書もよくなるし信用も上がる等の良い点だけではなくデメリットについてもしっかりと理解をした上で検討をするようにしましょう。

【雇われ社長のメリット】
雇われ社長になるメリットについてまずどのようなものがあるのか見ていきましょう。

・経費がある程度自由に使えるようになる
初年度はまだオーナーからの信頼も少なく経費が使える範囲は狭い事が多いのですが、数年経ちある程度会社の実績が上がりオーナーにも認められた場合は経費を自由に使えるようになります。
例えば社宅や社用車、交際費、接待費、福利厚生費など社員だった時にはそのほとんどが自腹で支払っていたものが雇われ社長になったら経費として認められますので節税の為にもできる限り経費として計上しましょう。

・年俸があがる
社員の場合いくら実績を積んでも年俸が翌年に倍になる事はありませんが、雇われ社長の場合経常利益が2倍になれば役員報酬も2倍になります。
オーナー兼社長の場合は役員報酬が増えてもそれは会社から預かっているお金で、何かの時の備えとして取っておかなくてはいけませんが雇われ社長の場合はそのような事はありません。

・様々な経験が積める
社員時代では思いもよらないような資産家や有名人と接する機会が増えたり、銀行からの借入融資などの場に立ち合えますので経営において多くの事を勉強する事ができます。
お金を稼ぐ能力や考え方など身をもって学ぶことが出来るでしょう。

【雇われ社長のデメリット】
次にデメリットについても見てみましょう。

・売り上げに対する責任
売上が減ったら雇われ社長は当然その責任も取らなくてはいけません。経営が悪化した場合には社員やパート、アルバイトの人をリストラし経費削減を積極的に行う事も必要でしょう。
また自分の年俸を未払い処理に充てる事も覚悟しておかなければいけません。

・社員ではないので労働基準法や失業保険がない
雇われ社長は雇用する側の人間になりますので会社から守られている社員とは立場が違います。
例えば労働基準法などがないので繁忙期には残業や休日出勤をしても守ってくれる法律はありません。
またある日突然首を宣告されても社員のように失業保険がないので突然解雇されても困らないようにある程度の生活費は貯蓄しておく必要があります。

【まとめ】
いかがでしたか?雇われ社長は一見華やかで憧れの存在ではありますが、社員とは立場が全く違い会社の経営は勿論、多くの従業員やその家族の生活にも責任を持つ事になるのです。
もしも雇われ社長を頼まれた時にはこのようなデメリットについても充分考えた上で答えを出すようにしましょう。