ピンチは、チャンスという言葉がありますが、これは経営においても同様の考方ができます。
経営がピンチになった時、経営者がまず考えることについて見てみましょう。
【ピンチに陥った場合の留意点】
経営がピンチになった場合、経営者は下記のようなことについて考えましょう。
・ピンチであることを経営者自身が自覚すること
・残すものは、いくつも欲張らずに一つに限定し他は捨てる
・家族などの関係者にも協力してもらうこと
ピンチであることを経営者が自覚するのは、なかなか難しいことです。なぜなら、経営が傾き始めている時にはその渦中にいる人物は自身がその状況にあることに気付かないことが多いからです。
本来なら既に返済が滞り、借入金を増額している時点で経営のピンチに気づき何かしらの策を講じなければなりません。
ピンチに気づかないのですから、捨てる物や残す物の選択もできず、家族への協力要請もできないのが実態でしょう。
まずは、ピンチである状態に早く気づくことが重要になります。
【売却するものは潔く売却】
ピンチに陥った場合でも、経営者は自身が今まで築いてきた会社に愛着があり、名残り惜しさゆえに判断に迷う場面が多くあります。しかし、ここは商売を残すことを最優先に考え、売却できるものは全て売却し、運転資金や借入金の残高を減らすことを一番に考えるようにしましょう。
次に、家族や親類にも協力をしてもらい家計費からの捻出や、家計費の削減、知人からの資金援助などできることを全て行います。
【ピンチに陥った原因を分析し期限を設ける】
今後同じようなピンチに陥らない為にも、今回ピンチに陥った原因を細かく分析する作業を忘れてはいけません。
ピンチに陥る状況になるには、それなりの原因があるはずです。例えば、時代の流れに乗り遅れた、販売方法の工夫がされていなかった、販売の範囲や種類が昔のままで変化がなくお客様に飽きられたなど理由は様々でしょう。
まずは経営がピンチになった原因を知ることが、次への新たな一歩になるのです。
そして、原因がわかればその為の立て直し費用などを概算してみます。もしここでとても、回復できない状況であることがわかれば、ずるずると長く事業を続けるのではなく、見切りの期限を設けることも大切です。
【まとめ】
経営がピンチになった場合は、このようなことに留意してまず考えてみましょう。
どんなに努力をしても、回復が困難な場合は見切りの期限を設け、事業の転換や廃業などを検討する必要があるでしょう。