どのような会社であっても、何かしらの経営問題・課題を抱えている。ここでは中小企業の経営問題・課題についてまとめ、どのような対策や解決方法があるのか一緒に見ていく。
■中小企業の経営問題・課題
当面する経営問題は、以下の5つのポイントがある為、把握しておくことが重要だ。
◎人材確保と育成
大企業に比べ規模や知名度の低い中小企業にとって、人材の確保と育成=「最大の経営問題・課題」といってもいい。大切なのは、入社した人材をどのように教育し育てていくかにかかっている。
その為には、社内に教育システムを作って人材を育てていくかにもよる。能力が高くても仕事に対する熱意がなければ成長はない。
逆にいえば、熱意さえあれば能力の向上はしていくものだ。その為、仕事に熱意を持たせるにはどうしたらいいのか考えていくことが「人材の育成」では大切だ。
◎後継者の育成
経営者の多くは、自分の息子や娘に会社を継がせたいと考えるものだ。だが、そりが合わず後を継いでもらえない現状もある。その問題を解決するには、社長と息子、娘の対話不足を解消することである。
なぜ、後を継がなければいけないのか、事業の成り立ち、社員への責任の他、息子、娘自身
が目指すことも含め、じっくりと話し合わない限り前には進まない。しかし、まだこの場合はまだよい方だ。出生率の低下で息子、娘がいない経営者の割合も増えている。
直系が後を継がない場合の選択肢は2つある。1つ目は、社員から社長を選ぶ、2つ目はM&A(複数の企業がお互いの利益の為に協力する)により会社を売却することだ。社員が後を継ぐ場合は、個人保証の問題が出てくる。さらに、後継者になる社員の人徳も重要だ。
◎新技術(商品)の開発
新商品の開発は何の為にするのだろうか。その理由は、今ある商品だけではいずれ売上が低迷することもあり得る為、現在の好調に売れている時期こそ「次に売れる商品を開発するチャンス」なのである。
お客様の要望があり技術を開発していくので、新たな商品を生み出すとは違うが、売れる商品を開発することは企業が存続する上で欠かせないことである。新商品開発のヒントは、毎月、社員から困っていることを聞きだすことだ。
◎新分野への進出
会社を拡大させていく為には、いつまでも同じことをしていてはダメだ。社会的要因などによりマーケットがなくなっていくこともある。さらに、技術の進歩によって今までの手法が使われなくなり、廃業に追い込まれた会社はたくさんあるものだ。
いつまでも同じことに固執せず、新分野へ進出する勇気が求められていく。
◎業績アップ
業績アップするには「既存客の掘り出し」と「新規客の開拓する」しかない。とくに、既存客の掘り出しには、フォロー(足を運ぶ、情報を郵送するなど)することが大切となる。
「新規客を開拓する」にはさまざまな方法(電話営業、ホームページ集客)などあるが、一番は営業マンの努力次第である。経営者のリーダーシップで、明確なスケジュールと目標を立て、計画的に営業活動をさせることが大切なのだ。
もちろん営業に行くだけでは仕事につながるとはいえない。明確な自社の強みを伝えることができなければいけないのだ。その為、全社員で自社の強みを把握することが大切になる。
以上、5つのポイントは簡単にできるものではない。経営問題・課題のポイントの何から手をつけるべきか具体的な計画を立てて着実に遂行することが求められる。