社員に多大な影響力を与える経営者。そのひとつに健康による影響があります。経営者の健康は、安定した会社経営において重要で、従業員とその家族、すべてのステークホルダーに対しての責任ともいえるでしょう。経営者が健康であることの重要性を今、改めて確認しておきましょう。
経営者が健康であることの重要性
経営者の定年退職は健康と密接している。特に中小企業となれば、取引先や金融機関との付き合いなどもあり、実務上でも経営者が一線を退くのは難しいのが現状です。日々の激務の中、自身の健康管理に気が回らず、経営者の健康問題が引き金となる倒産問題は後を絶ちません。
つまり、経営者が健康であることは会社の存続に大きく関わるのです。健康管理を怠ることで病気になり、長期欠勤や長期療養をしてしまうと社員の士気にも大いに影響してきます。中小企業は代表者、即ち経営者の信用で持っているのです。経営者の健康状態は即会社の信用問題となるのです。
経営判断を支える経営者の健康のカギ
話しは変わりますが、健康でなければ物事の判断力・決断力も鈍ります。こちらでは、そのカギとなることについて触れてみましょう。
経営者が物事の良否を判断し、その判断をベースに議論がなされ、さらにはその決議に経営者が最終決断することから、会社の業績は経営者の判断力に委ねられているといっても過言ではないでしょう。
会社を成長させるスピードは常に経営者が握っており、正しい判断と決断を行使しなければなりません。経営判断を下すとき、経営者の健康が害されていた場合、その判断は普段の精神状態と異なるといわれています。
中国の伝統医学、「中医学」では、五臓は精神的な働きを分担しており、それぞれに役割があるとされています。
肝臓は理性、判断、意思などの精神的活動の役割があり、脾臓には、思考、記憶、集中の役割、肺は本能的な感覚や運動の働きが備わっているとされており、腎臓には意思や信念の力、記憶力が宿っていると考えられているのです。
つまり、それぞれの臓器が弱ることで、精神活動の働きを阻害する場合があるのです。臓器が弱る原因は、血液の汚れやストレス負荷がかかりっぱなしであるなど、様々な要因に起因します。経営者にとって重要な判断力を保つためには、それぞれの臓器が健康な状態であることが望ましいのです。
健康であるために
人間は食べたものからできているというのは、ご存知の通りです。ジャンクフードや添加物の多い食事を摂っていると、身体の健康以外に心理面や思考面まで影響を及ぼしてしまいます。健康であるためにはまず食事です。バランスの良い食生活を取り入れましょう。
また、運動に関しては、トレーニングジムを活用した筋トレなどもいいのですが、健康面からいう運動というのは日常の生活の中でできる運動でもかまわないのです。毎日60分ほどの運動を取り入れてみると心身の健康に望ましいといわれています。
手軽にできるウォーキングは、ただ歩くだけのように思われるかもしれませんが、有酸素運動のため、血圧を下げる効果や、中性脂肪や体脂肪の減少にも効果的です。
また、一定時間続けることで、セロトニンという神経伝達物質が分泌されます。セロトニンはストレスに関係する神経に働き、精神を安定させる作用があるので、経営者の方には取り入れてほしい運動でもあります。
まとめ
経営者の健康が害されると、会社全体の士気が下がる他、取引先との関係にも影響してきます。そうならないための健康管理は、もはや経営者の責務であるといっても過言ではないでしょう。健康は日々の積み重ねです。知識だけでどうすることもできませんが、意識をすることで管理することができます。