社員を経営に参画させる経営者のリスクとは

経営者の保険

事業の目標を達成させるには、全社員の意識改革が最重要です。その為には、何をするべきでしょうか?経営者としては、目標達成の為に全社員が経営に参画することで向上心とレベルアップをはかりたいものですが、そこから起こりうるリスクも考えてみたいと思います。

■社員が経営に参画する意義

通常ですと社員は、決められた経営方針に乗っ取って目標の達成に向かって頑張ることになります。しかし、そのままだと決められた目標に向かうだけで個々の考える力や、重要な判断力は活かしきれていないのではないでしょうか。目標の達成には、社員は、達成感は感じるものの経営者としては、将来を想定するのは難しいでしょう。

その為には全社員の能力を底上げするために、「経営への参画」を提案するのです。経営の参画がもたらす意義とは、全社員が提案したり、立案したり、自ら考えることが必要になってきます。また、判断する事や、行動にも責任を持つ事によって会社をささえているという事で、経営に参画していると実感することができます。

■中小企業こそ「経営への参画」は徹底すべし

どの企業でも目標達成に向かって会社と社員の為の努力は行われているはずです。しかし、中には「経営方針」が浸透されていなかったり、小人数の会社や中小企業では、給料をもらう為だけの手段になっていることも否定できません。

中小企業では、よほどの業績を挙げなければ社員の補充は難しく、チームや個々の能力の高さが求められます。全社員における「経営への参画」は、少数制や中小企業でこそ徹底すべき事なのです。そこから経営者の方針や方向性に統一感が生まれてくると言えます。全社員参画型の考え方は、徐々に企業にも浸透してきています。

■会社の目標を決定する経営者のリスクとは

経営者や経営陣が経営目標を設定するには、十分な資料や現場の意見も必要となります。これが仮に経営陣だけの意見で決まってしまうと、経営者側と社員には大きな隔たりを感じてしまう事になります。経営目標を具体的に決定するには、社員の考えや現場の声が経営の為の戦略に不可欠だと思うからです。

経営者のリスクとは、独断的に経営することで、会社の士気を下げてしまう事になりかねないのです。経営者と社員が同じ方向性に向かう手段として「全社員参画型の考え方」が必要になってくるでしょう。経営者は重要な決断にせまられる事が多いでしょう。「経営者のリスク」としては、経営陣だけでなく、社員の考えも常に参考にすべきと考えます。「全社員参画型の考え方」は、仮に失敗であっても全社員が責任を共有することができるからなのです。

■社員を経営への参画にもリスクはある?

「全社員参画型」には、個々で考えて、計画の立案や実行に基づいて、時には重要な決定も必要になってきます。責任を個々に持つ事は、少数精鋭では、当然の事でしょうが、重要案件に対しての決定権に対して、どこまでが許容範囲なのかを、徹底して管理する事が重要だと考えます。社員が経営への参画をはき違えてしまっては、経営の私物化にも関わってくるでしょう。個々の責任の権限の程度は明確にすることで経営のリスクを避けることができる事でしょう。