経営者はプレイヤーであるべきか?「経営者の役割」とは

経営者の保険

小さな会社のままですと経営者が現場に赴いて営業に携わる事は珍しくありませんが、今後、会社が大きくなるとどうでしょう。経営者とはプレイイングマネジャーと言い、現場で活躍する社員たちプレイヤーの管理をするのが経営者の役割になるのですが、経営者も1人のプレイヤーと考えるべきなのか検討していきましょう。

会社の成長過程に合わせて経営者も変化する

会社規模の分類は、少人数や中小企業と呼ばれる規模と大企業に振り分けられている事が見て取れます。それぞれの経営者の役割は、その会社規模に合わせて変化している事がわかります。

小規模経営

個人事業をはじめ、少人数の法人を名乗る会社であっても、経営者は自らが現場で働くプレイヤーでもあります。つまりここでは、プレイイングマネジャーでもあるのですが、プレイヤーとしての比率が高くなるのは仕方がない事であり、もとより少数精鋭を考えているならば経営者はプレイヤーと兼任せざるを得ないのです。

中小企業は規模に合わせる

中小企業の定義は業種によって資本金や従業員の数で異なりますが、目に見える規模から判断する場合には、従業員の人数で判断する方が理解しやすいでしょう。目安としては、300人以下あるいは100人以下で決められています。小規模事業と比べると社員の人数は圧倒的に増えていきますし、取り扱う職務に応じて分業も細分化していきます。

この場合の経営者の立場は、元々この規模でスタートした場合なら別ですが、やはり社員と同じあるいはリーダーとなって、現場のプレイヤーを兼任することもありますが、規模が大きくなるにつれて経営者だけに比重が傾くのは当然の事と言えます。

大企業では専任の経営者

大企業と呼ばれる規模になりますと、経営者は完全にプレイヤーではなくなっています。むしろ経営陣の数の方が増えてきて、それをまとめる立場にあるべきでしょう。

経営者がプレイヤーであるか否かは、会社の規模によって状況的な問題を補う為に判断できます。

プレイヤーではなく経営者の役割

世の中の多くの割合を占める中小企業の経営者は、プレイヤーとして働くあまりに経営者の役割を果たせていないことがあります。会社の成長過程では、業務を兼任する事も仕方がなかった事かもしれませんが、いつまでも現場に経営者がいると統制は取れますが、社員のリーダーとしての資質や役割を奪う事になってしまい、会社の発展の妨げになり兼ねないのです。

プレイヤーが意欲的かつ積極的にリーダーシップを担っていく現場を与える事が、経営者として会社の発展につなげる事になるでしょう。経営者の今後は経営管理に重点を置き、経営者としての役割を果たす事を優先すべきです。

大まかな目標として、年商1億円を目指すにはどうすれば良いのか、事業戦略や事業計画をプレイヤーに発案・実行させて目標の達成率を検討するなど、経営者しかできない方向性の決断や責任を持つべき仕事があるわけです。プレイヤーの視点や考え方も役立ちますが、それを実行に移す経営能力を発揮しなければならないのです。

目標を立てて事業計画を立てる、あるいはリーダーシップを持つプレイヤーに事業計画を立案させて、その判断を下すのが経営者です。次の段階には、計画や目標を実現させる為の行動を起こします。その為に必要な資金の調達も経営者がおこない、業績が悪い場合には、事業計画の修正や中止も考えなければなりません。

まとめ

経営者には、経営者としてのやるべき役割が必ずある事を理解しておかなければいけません。いつまでもプレイヤーに甘んじていると、会社の存在意義や目標を見失う事にもなります。経営者はリスクを背負って、経営の本分を今一度確認する事も大事なのです。