ビジネスの世界では、様々なリスクが発生します。中には、初めて対応すると言う物もあると思います。今回は経営における失敗リスクとは何かと、ビジネスの経験や知識からそれらのリスクを回避するノウハウとは何かを見ていきましょう。
経営における失敗要因となり得る「危険なリスク」
ビジネスにおけるリスクは、赤字経営・売上占有率・利益水準・現金残高・生産性など数多くあります。このような失敗リスクの対処として、リスクが小さいうちに見つける事、リスクを放置しない事が大切です。
○赤字経営
赤字経営を続ければ続けるほど、時間的余裕も無くなり結果借金が多く残ることになります。
○売上占有率
売上占有率が10%以上保有している取引先がある場合は要注意です。その取引先の業績が傾いた場合、自身の企業まで傾く危険性があるからです。
○利益水準
「売上総利益÷営業利益×100=利益率」この計算式で求められる利益率が、利益水準を下回った場合は大きなリスクが発生する可能性があるため、早めの対策を行う必要があると考えるべきです。
○現金残高
一定の現金をきちんと管理できているかを確認しましょう。現金が無ければ「赤字」に繋がる事が予想され、最悪倒産という事態になりかねないからです。運転資金+(年間売上×売上総利益率×20%)が必要と言われていますので、残高を定期的に確認しましょう。
○生産性
生産性の低下は、倒産へ直結する可能性が最も高いリスクと言っても過言ではありません。生産性の低下が人材流出に繋がりますので、なるべく生産性を下げない工夫を実行していきましょう。
リスクへの対処
上記のようなリスクを発見後、想定される危険を予測しどのように対処するのか判断することが大切です。リスクの対処として「回避・軽減(低減)・移転・保有」を検討しましょう。回避できる状況にあるのか、または危機的な状況を想定して対策を講じることが可能なのかを見極める必要があります。
想定されるリスクを予測して、それらを回避するためにできるリスクヘッジには、どのようなものがあるのでしょうか。下記にてそれぞれ見ていきましょう。
【回避】リスクを生じさせる事柄を見つけたらスタートを延期したり、事業が継続中であれば一時ストップしたりする決断を行うことによってリスクを回避します。
【軽減・低減】危険因子の除去や対策を行うことで、最悪の事態を作り出さないように対処します。
【移転】リスクを予測しそれらを共有して対応(例:保険加入や契約)します。
【保有】受け入れ可能なリスクであると判断し、やむを得ず選択することがあります。
リスクマネジメント
「ノウハウ」と言う言葉には色々な言葉が含まれています。経営者や運営者におけるノウハウとは「技術的な知識や技術」を指していますが、リスクマネジメントは企業を継続的に存続させる為のノウハウの1つと言えるでしょう。
リスクマネジメントの主な目的
経営を行っていくうえで生じる恐れのある損失や障壁となるリスクを正確に把握し、対策を講じることによって事前に危機発生を回避します。仮に損失が発生した場合には、拡大を防止する為の措置を講じ、事業を継続するために対処します。
まとめ
失敗は個人だけでなく、企業にとっても怖いものです。そのつまずきから経営が傾き、取り返しのつかない事になってしまいかねないからです。
リスクマネジメントを学ぶ方法には、ビジネスリスクマネージャーを養成する講座や、経営者や管理職を対象としたセミナーなどが存在します。その他、書籍やWebサイトなどからも情報を得られます。ご自身にあった形で、経済活動で生じる恐れのある損失回避などを学びましょう。