経営リスクとは事業体制の不備や外的要因など、間接的影響から経営が損失を負う危険性のことです。
事業活動におけるリスクは、為替業務から商品の生産、販売、流通、アフターケアなど、全ての過程において発生する可能性があります。さらに企業内部でも法務リスク、財務リスク、人事リスクといったリスクが考えられます。
規模が小さければ問題なくても…
会社の規模がそれほど大きくなく、経営者と従業員などの考えが一致しているなら問題ないでしょう。しかし規模がだんだんと拡大し、組織が大きくなると業務や役割が分担化されて考え方や価値観がばらついてきます。
現在の業務や役割が分担化されている場合には、それぞれの課題やリスクは何か、そしてリスクをコントロールするためにどのようなルールが必要か、改善策や効果の確認方法など、管理の最適化も必要です。
リスクマネジメントは難しい?
この部分をしっかりとマネジメントすることが、経営目標を達成することには必要になります。規模の大きな組織になると、必ずリスクマネジメントの仕組みは導入されています。社内ルールの厳格化でチェックも二重、三重と行われます。
そのような中でも売上の架空計上や商品の改ざんなどが発覚し、企業ブランドや信頼を大きく失墜させている企業もいます。リスクマネジメントの難しさをあらわしていると言えるでしょう。
リスクマネジメントがスムーズな企業の風土とは
リスクマネジメントを導入し、その仕組みを支えるために必要なのは企業の土台です。企業の風土が成熟していなければ、ただ仕組みだけ導入したとしても機能しない可能性があります。
リスクマネジメントがスムーズになるためには、組織内の風通しが良いこと、情報共有が容易にできること。形式よりも実質にこだわる企業風土であることが必要です。
企業風土を変えるのは簡単ではない?
ただし企業風土は経営者の意思やこれまでの経緯など、様々な要素によって長年培われています。
簡単に変えることができないものですが、リスクマネジメントの導入を成功させるためにも経営者と現場が一緒になって土壌を整備していくことが必要だと言えます。
どのような取り組みが必要?
社内を気軽に話せる雰囲気づくりにしましょう。仕事以外に多くの人たちが互いにコミュニケーションを増やすことができるように、普段から風通しを良くする工夫が必要です。
また、連絡ツールをメールに限定してしまわず、紙の社内新聞やフェイスブックなどに社内イベントを掲載したり、会議室や廊下に貼りだしたりと、情報を共有する文化を根付かせてみましょう。
共有する手段に形式的な制限がなければ共有は進みません。情報を共有するために、それぞれ現地、現物の情報を共有するといった態度が必要です。
経営リスクと戦うために
このようにリスクマネジメントの仕組みを導入するという前提で、経営者自らが先陣を切って動いていく必要があるのです。経営リスクと戦うために、早速社内の風土を変えていきましょう。