経営者は大変!経営人材に求められる「経営者視点」とは?

企業経営情報

企業が経営を中長期的に行うにあたり、将来の経営を担う人材を育成していくことが必要です。
この経営人材を英語で表記すると「business leaders」ですが、leadersという言葉からはリーダー的な人材へと育つための養成、そしてbusinessから経営的視点が必要だということがわかります。
次の事業を背負う後継者を育成するために、その後継者に必要となる経営的視点について理解しておくことが必要です。

人材育成で意識したい経営的視点とは?
「経営的視点」とは、経営者の目線まで視座を上げて見ることを指しますが、事業や企業全体を広く捉える視点、事業や企業活動の主要部分と相互の繋がり、業績に対する影響を把握すること、組織や活動全体への当事者意識や責任感を持つといったことが必要になるでしょう。

経営的視点を育成するためのフレームワーク
組織の中で仕事をする上で、自分が所属する部門の視点に偏らず全体を事業単位の活動として捉える視点で見ることが必要になります。
そのためにも、企業活動全体を捉えるための基礎となる規則や構造、アイデア、思想などフレームワークを知っておくことが重要になるでしょう。
財務諸表や組織図だけでなく、原材料を調達することから製品やサービスを顧客に届けるまでの企業活動を価値の連鎖として考えるバリューチェーンなども、戦略を策定する上で欠かせないと言えます。

自社だけの枠で捉えないことも必要
そして自社だけの枠だけで捉えるのではなく、顧客や取引先、競合他社なども視野に入れて考えましょう。時間軸でも目先だけでなく将来まで視野を広げていくことが必要です。
そして広い視野を持つために、その中の要素がどのように繋がって業績に影響するかも把握しておくことが必要です。

もし判断を迫られた時に決めることができるか
自分が担当する業務は誰しも「当事者意識」を持っているでしょう。しかし経営主体全体での当事者意識を持つことができなければ「経営的視点」として見ることはできません。
重大な意思決定の局面において、実際にその立場になくても判断を迫られた状況を想像して意思決定を行えるかどうか、または外的要因で業績が悪化した時に主体的に立ち向かえるかということが人材育成に求められます。

後継者を育成する時の心構えとして考えておくこと
会社全体を大きく見渡すための視点は、経営者がリタイアした後の後継者にも最も必要なことです。
それまで自分が関わって来た仕事や業務、得意分野に重点を置いてしまいがちですが、1つの事業部を見渡していた視点を会社全体に広げることができるかが必要になります。
会社に関係する事象や物事を広く見ることができ、それらの関連性でこれから起きる影響を推測し、見えるもの全てに当事者意識を持たせることが必要です。
しかし経営的視点を身につけるためには経験や時間が必要ですので、次の社長候補を育成する上で後継者に必要な心構えとして考えておくと良いでしょう。