事業を成功させるために起業しても、その後どのような業績をたどっていくのか誰しも不安があるでしょう。
そのために事業計画書を作成し、事業の方向性を確認・修正していく事になります。事業計画書は金融機関から融資を受ける際にも必要になりますので、いずれにしても作成しておく必要がありますが、大切なのは希望する数字を出すのではなく堅実な目線で数字を出す事です。
数字が出た根拠を明確に説明できなければ、実際に事業を始めてから実績と計画に大きなズレが生じる事になります。仮に金融機関から融資を受けたいからと、見栄えの良い数字を出したとしてもすぐに見破られてしまうので、しっかり精査した上で実現できる数字を出す様にしましょう。
まずは進めて行きたい事業について
どの様な商品やサービスをいくらで提供し、どの様にアプローチしていくのかを示す必要があります。客観的な検証と裏付けとなるデータなどで明確にしていく必要があるでしょう。
市場環境に対応できる商品やサービスか
市場環境を調査し、提供する商品やサービスに対するニーズについて示します。なぜ売れるのか、競合他社の商品やサービスよりも優位な部分、独自性や新規性など、顧客にとって魅力に感じる部分、メリットなどを記載します。
それらを発揮するためのノウハウや裏付けについて説明できるかがポイントです。
その上で原価を踏まえた上での商品やサービスの設定価格を決め、ターゲットとなる顧客層にどの様なアプローチにより売っていくのかを明確にします。販売回収条件、営業時間なども重要です。
協力してくれる企業や支援者について
事業を行うには1人では出来ません。人を雇用するなら募集方法や雇用形態、待遇についても決める必要がありますし、仕入れ先など、どこと取引をするかも決めることが必要です。
また、出資者や融資を受ける予定の銀行、技術やノウハウを提供してくれる先、顧問など、事業を行うにおいて支援してくれる企業についても明確にしておきましょう。
あとは実際に起業して軌道に乗るまで、どの様なスケジュールになるかを総合的に検討していきます。
どのように収益をあげて返済できるか裏付けを明確に
しかし商品やサービスがいくら良かったとしても、財務や損益の裏付けがしっかりとなされていなければ意味がありません。
商品や事業別に、年月ごとの売上数量、売上高、粗利益などの予測を行い、グラフなどに落とし込んで記載していく事が必要です。
そのためにもまずは最初の1年間、月ごとの損益計算書を作成します。起業する時に必要な設備備品、店舗や事務所などの費用、仕入れや広告費などの諸経費を1年間の月ごとの収支計算を記載します。
その上で融資を受けた場合の、実行や返済予定について盛り込んでいきましょう。
将来を予測する事業計画書で大切なこと
予測を立てて計画を立てる事は容易な事ではありませんが、まずは自由に記載してみる事も大切です。そこから専門家などに相談しながら何度か事業計画書を修正していきましょう。
最も大切なのはなぜ売れるのかという部分と客観的な裏付けです。