経営者として最低限必要になるお金の知識とは?

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起業して会社を始めたいけれど、実際に自分が経営者として事業を運営する上で、必要になる知識はどの様なものがあるのだろうと疑問を持つ人もいるでしょう。
何の知識もないまま、ただ対象となる分野としての専門知識だけあっても会社として成立するのかなど不安を残したまま起業しても失敗してしまいます。
まず会社を始める時に考えたいのは「お金」の知識です。そもそも目的は利益を出す事なので、事業を運営する上で現況の把握や今後の予測をする際に「お金」を軸に考えて行く必要があります。

どのようなお金の知識が必要?
お金の知識というと、会計や財務の知識まで完璧にしなければ経営者として成立しないのかと思うかもしれません。しかし経営者に必要なのは経理的な知識ではなく、どうすれば顧客満足度を高め、依頼が増えて売上が上がっていくのか、そのための運転資金をどの様に調達するのかなど、会社の戦略的な部分です。
確かに財務諸表や試算表の読み方など、それなりに理解しておく事は必要ですが、専門的に会計知識を身につけるために簿記の勉強をする必要はありません。

必要なのは資金管理能力
帳簿上の資金管理は既に簿記の知識のある経理担当者や税理士に任せるとしても、実際の手元の資金を管理する能力は経営者に必要です。お金の出入りを把握し、キャッシュフローを健全な状態にするためにも資金管理は必要不可欠です。
キャッシュフローが把握できなければ、会社がどのくらいの体力があるのかが分からず、知らないうちに債務超過という状態に陥ってしまいます。
経営で売上を向上させていく事はとても大切な事ですが、売上ベースで把握していく帳簿上は黒字なのに手元の資金に不足が生じてショートするといった黒字倒産のリスクがある事も理解しておきましょう。

経営者に必要なのはお金の知識だけではない
経営者は人、モノ、金という経営資源の3つの要素を適切に管理していく事が必要です。ここでは最低限のお金の知識を確認していきましたが、基本的にはこれら3つの分野の知識や能力が必要になる事を理解しておきましょう。
顧客にとって価値のある商品やサービスが提供でき、社員の士気を高め能力を向上させる事、そして適切な数値管理で利益を確保していける事が望まれます。
また、しっかりと土台を築き企業として成功した後には、いずれ必要になる後継者の育成なども検討していく必要があります。
経営者には様々な知識や管理が要求される事になりますが、目的を達成するためにも対応できる体制を整備していく様にしましょう。