地方の中小企業では、人口減少が進んでいることで優秀な人材を確保が課題となっています。優秀な学生になればなるほど、どうしても大都市や大企業を志向する傾向が強いからです。
また、中小企業の経営者は、優秀な人材が集まらないことに加え、社員の定着率の悪さ、残業を減らしたいのに人手不足、技術承継の停止など様々な問題で頭を抱えている状態です。
他にも中小企業にはこのような問題が・・・
中小企業には毎年一定数の新入社員が入社するわけではなく、景気悪化により採用が一旦ストップされるとベテラン社員と久々に入社した新人社員とのスキルの違いに差が出てしまいがちです。
スキルの差を埋める教育を行いたいけれど、仕事に追われて人手も時間もなく、技術を伝承することが進まなくなっています。
大手企業に負けない人気を獲得するために
そこで、ある中小企業では残業ゼロに有給休暇を100%消化することを目標に掲げ、社長は率先して有給休暇を取得して幹部にも強制的に休暇を取らせる形にしました。
残業が多くて休みが少ない社員は評価が低くなるような人事評価に変更するといった対策を講じたことで、学生の間にはホワイト企業だと判断されるようになり、新卒確保に苦労しなくなったようです。
顧客重視から社員重視に
しかし、残業ゼロにするためには現場の作業員など、工事の進捗や顧客の要求などにどのように対応するか考えなくてはなりません。
しかし、顧客第一主義という考えを社員第一主義に変え、終業時間以降は顧客の要望を受け入れないように徹底させるといったことを行います。
顧客離れが心配されるところですが、初期の目標を低く設定することで結果として社員のモチベーションが高くなったという企業もあります。
人手不足を解消するために
有給消化率100%を達成させたいなら、休暇を取った人の仕事をカバーできる体制を構築することが必要です。
ある程度ゆとりのある人員と、社員が複数の仕事をこなすことができる仕組みを作ることも必要になるでしょう。
このような場合、ラインを自動化することで熟練の技がない社員でも戦力として使うことができます。複数の部署を経験させることで、突発的な人手不足が生じても応援に駆けつけることができる体制ができれば、各部門の人員を柔軟に配置できる様になるはずです。
同じ部署に人が少なくても、結果として残業を減らす事ができる様になります。
問題解決の糸口になる可能性もある!
中小企業が今抱える人手不足による問題を解決することは決して不可能なことではありません。いろいろな企業が行っているちょっとした工夫をマネしてみると、問題解決の糸口をみつけるきっかけになる可能性があります。