将来有望だと思われていた会社なのに、気が付くと業績が悪化してついには倒産してしまったという場合もあります。財務情報などで倒産の危機に直面しているかどうかを確認する方法もありますが、上場していない企業については、IR情報がインターネット上でも確認できないので財務状況の把握ができません。しかし倒産する企業には次のように前兆ともいえるような行動が現れます。これらを目安に取引先が突然倒産する危険性はないかなど確認してみましょう。
売掛金は支払期日より前に回収していませんか?
大口だけでなく小口の売掛金の回収について、社長や管理者が口うるさくなっている会社は危険信号です。口うるさいのは資金繰りに困り始めた証拠でしょうが、これはその会社の社員にしかわからない部分です。しかしさらに経営が悪化すると支払期日より前に売掛金を回収に来ることで確認できます。そのような取引先には注意が必要です。
取引先の社長は夢物語ばかり?
これから会社をどのような方向へ導くかのビジョンはとても大切です。しかし遠い将来のことしか口にできない社長は要注意です。直近の会社の状況を数字で把握できていないのに、別事業へ展開しようとしたり新たな市場への参入を試みるなど夢物語を多く語るのは現実が見えていない証拠です。
トップ営業マンが退職していませんか?
優秀な営業マンなどが真っ先に辞めていくのは、今の会社の経営が傾いているという情報をどこからか入手したからかもしれません。当然営業能力に優れていることで他の会社からの声もかかるでしょうし、中には数名の部下を引き連れて独立してしまう場合もあります。他にも経理責任者が退職して担当が変わったという場合は要注意です。会社の財務の内容を知り尽くしている人が退職するということは、今後回復の見込みがないと判断した上のことかもしれません。
給与の遅配が起きていませんか?
これまではボーナスがあったのになくなった場合、もしくは減額されたということは不景気の波により、多くの人が経験していると思います。この賞与が出なくなったという状況であればまだセーフです。問題は給与の遅配があった場合です。これもその会社で働いている人にしかわかりませんが、取引先からの支払いが遅延することで確認できます。最初は数日、そして1か月など月単位となり掛が溜まった状態になってくるとかなり危ないでしょう。
倒産の前兆はありましたか?
倒産する会社には様々な状況が前兆として見て取れるようになります。上記に述べた全てが必ず前兆というわけではありません。しかし取引先が倒産という最悪の事態を避けるために、前もって取れる策は取っておく必要があるでしょう。