新型コロナウイルス感染拡大の影響で、時短営業や休業などを余儀なくされた飲食店なども少なくありませんが、協力金などの影響でコロナバブルが起きたともいわれています。
中にはコロナがずっと続いてほしいというほど、コロナバブルの影響は大きかったといえますが、その一方で資金不足による廃業などを選ぶしかない事業者も存在しています。
そこで、なぜコロナバブルや起きたのか、その背景について解説していきます。
コロナバブルによるメリットがあった事業者
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、飲食店などに支給されたのが協力金です。
緊急事態宣言の発出により、国や自治体は協力する飲食店に対し、感染拡大防止協力金を支給し続けました。
当初その金額は1店舗あたり1日一律6万円で、たとえば席が10ほどしかない小さなバーなどは、協力金を受け取り続けたほうが儲かり、従来までの利益よりも収入が増えるという結果になったため、コロナが続いたほうがよいと感じることもめずらしくなったようです。
その後、地域や事業規模、前年または前々年度の売上などで支給額が変わるようになったため、支給される金額は一律ではなくなりました。
それでもまん延防止等重点措置の期間でも同様の措置で協力金は支給されたため、飲食店を敵視する声もあがるようになったといえます。
コロナバブルの恩恵を受けたのは、全体の1割程度ともいわれていますが、実際のところは不明です。
コロナバブルによる金銭感覚の崩壊
コロナに関連する補助金や協力金を多く受け取っている事業者の中には、散財により金銭感覚が変わってしまったケースも見られます。
受け取った協力金を設備や修繕に使えばよかったものの、旅行や自動車購入などに使うなど浪費をし続けた結果、まともに営業もしていなかったため客は離れてしまい通常営業できる状態ではなくなったケースなどです。
コロナバブル崩壊で沈む船を助けるべきか
待ちに待った通常営業が可能になると喜ぶのは誠実な飲食店であり、真っ当に仕事していなかった飲食店はコロナバブル崩壊と同時に沈んでいってしまいます。
イソップ寓話に「アリとキリギリス」という話のように、キリギリスが冬に食べものを分けて欲しいとアリに頼むものの、キリギリスが遊んでいた時期にしっかりと働き蓄えをしていたアリが分け与えるわけはありません。
しかしアリがキリギリスに蓄えを分け与えることでキリギリスが改心するという結末もあるため、コロナ禍による多くの歪みを今後どのように調整するべきか考えていくことが必要といえます。