倒産とは?倒産の種類とその特徴について

企業経営情報

日本国内での企業倒産は東京商工リサーチの調査によると、2016年の上半期(1~6月)の全国企業倒産件数で4,273件にものぼっています。倒産手続きの中には、破産、民事再生、会社更生など様々なものがありますがそれぞれの特徴などを確認しておくようにしましょう。

 

 

倒産とはどのような状況?

経営している中で急に取引先が倒産してしまうと、売り掛けが回収できなくなるケースや仕入れがストップするなどの状況に陥ります。倒産という用語は中小企業倒産防止法などで使われるくらいで、その他の法律使われることは少ないようです。法人の場合は、経営破綻という言葉でも言い換えられることがあります。

会社が倒産したと判断される時

法的な倒産手続としては、破産手続(破産法)、再生手続(民事再生法)、更生手続(会社更生法)、特別清算(会社法)などが該当します。これらの裁判所が関与する法的整理手続の申立が行われた時に会社は倒産したと判断されます。その他にも、6か月以内に不渡りを2回出して銀行取引停止処分がされたときや、資金が不足して弁済期に債務の支払いができなくなったことにより、債務の減額や免除、猶予などを求める任意整理や内整理などの私的整理を開始した時も倒産したと判断されます。

企業が行う倒産手続きの種類

倒産手続きには大きく清算型と再建型の2つに分類できます。その中でもさらに法的整理と私的整理の2つに分けることができます。

・清算型の倒産手続き

企業の全ての財産や債務、法律関係などを清算し、最終的にその企業を消滅させる倒産手続きです。清算型の法的整理には、「破産手続」と「特別清算手続」があります。私的整理の場合には、債権者と裁判外で合意を交わし、企業の財産や債務の清算処理についての取り決めを行うことになります。

・再建型の倒産手続き

事業を継続したまま企業を存続するために行う手続きが、再建型の倒産手続きです。再建型の法的整理には、「民事再生手続」と「会社更生手続」があります。私的整理は裁判外で行うため、法的整理に比べると柔軟に処理できるという部分がメリットです。そのため事業再生のために行われることが多く、事業再生ADRや地域経済活性化支援機構や中小企業再生支援協議会の再生支援などが該当します。

倒産の種類などを把握することが大切

取引先企業が倒産するという情報を入手した場合などには、どのような状態でどのような手続きを行っていくのかを把握するようにしましょう。倒産手続きにも種類があり、精算するのか再建するのかによって今後その取引先がどのような経路をたどるかが全く変わってきます。自社にも大きく影響することになりますし、連鎖倒産という危険性もありますので正確に把握し、対応を検討するようにしましょう。