損益計算書 (PL) とは、会社の一定期間の経営成績をまとめた財務諸表です。
法人の申告で欠かせない書類であり、収益性を把握できる書面といえます。
損益計算書を見れば経営状態を把握できるため、確認できることを理解しておきましょう。
そこで、損益計算書について、会社役員が理解しておきたい確認できることを解説します。
損益計算書（P/L）とは
「損益計算書（P/L）」とは、一定期間の収益と費用をまとめた財務諸表の一つです。
期間内の収益・費用・利益（収益－費用）が表示されるため、利益を生み出す際に何にどのくらいのお金を使ったのかを確認できます。
損益計算書を英語表記すると「Profit and Loss Statement」になるため、頭文字を略して「P/L（ピーエル）」と呼ばれます。
法人、または青色申告の個人事業主は、年度ごとに損益計算書を作成・申告することが義務づけられています。
損益計算書で確認できること
損益計算書では、法人や個人事業主などの事業者が、事業年度中にどのくらいの経費を使って、最終的にどれほど儲けたかを確認できます。
数字を見れば、事業の収益性や成長性を把握できるといえるでしょう。
会社の経営成績や財政状況を事業年度ごとにまとめた書類が財務諸表であり、損益計算書も財務諸表の一つとされています。
なお、損益計算書では、本業と本業以外の収益・費用は区分して表示されるため、本業と本業以外のどちらが好調か知ることもできます。
貸借対照表（B/S）との違い
財務諸表には、損益計算書以外にも「貸借対照表（B/S）」と「キャッシュ・フロー計算書」があります。
損益計算書の3つをあわせて財務三表と呼ばれています。
損益計算書は一定期間の経営成績をあらわし、貸借対照表は特定時点における財務状況を表示することが違いです。
事業運営における取引は複数あり、財務状況は日々変わるといえます。
決算のタイミングだけでなく、資産・負債・純資産がどのくらいあるのか、財政状況を把握することは安定経営において欠かせません。
特定時期の財務状況を把握するための書類が貸借対照表であり、損益計算書とは異なる役割を担います。
なお、キャッシュ・フロー計算書は事業年度中のお金の流れをあらわします。
上場企業はキャッシュ・フロー計算書の作成義務があるものの、それ以外は必ずしも作らなければならないわけではありません。
しかし、作成しておけば過去のお金の流れがわかるため、作っておくことをおすすめします。
