民事裁判とは?かかる費用や刑事裁判との違いを簡単に紹介

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民事裁判とは、民事上の問題解決に向けた裁判手続であり、法律上の権利や義務に関する紛争を解決するために行います。

当事者間で話し合っても解決できない問題を、裁判所が当事者の言い分を聞いたり証拠を調べたりして、判決を言い渡します。

強制的に解決できる方法といえますが、貸金返還・不動産明渡し・交通事故の損害賠償請求などが例として挙げられます。

そこで、民事裁判について、かかる費用や刑事裁判との違いを簡単に紹介します。

 

民事裁判とは

「民事裁判」とは、法律上の権利・義務に関する紛争解決に向けた裁判手続です。

当事者同士で合意し、問題を解決することが困難なときに、裁判所が判決を言い渡して強制的に解決させます。

訴えた人は原告、訴えられた人は被告となり、あくまでも対等な立場で裁判に臨むことになります。

互いが証拠を出し合って主張をし、双方の意見を聞いた裁判官が証拠や証言をもとに判決を下すという流れです。

もしも判決前に当事者同士が和解勧告に同意すれば、裁判は終了します。

 

民事裁判でかかる費用

民事裁判でかかる費用は、訴訟費用と弁護士費用ですが、訴訟費用として挙げられるのは以下の費用です。

・訴状や申立書に貼る収入印紙代

・書類を送る郵便代

・証人の旅費・日当

訴訟費用は原則、原告が負担します。

原告が全面勝訴すれば被告が負担しますが、訴訟費用を支払う経済的な余裕がない場合などは、裁判所が訴訟費用の支払いを猶予する訴訟上の救助制度の利用も可能です。

なお、弁護士費用には以下の費用が含まれます。

・相談料

・着手金

・成功報酬

・旅費・日当

・実費

など

着手金は一律20万円など法律事務所によって異なります。

報酬は、経済的利益の10%程度であることが多いようです。

原則、訴訟費用は敗訴側に請求できるものの、弁護士費用は依頼した本人が負担します。

 

民事裁判と刑事裁判の違い

民事裁判と刑事裁判の違いは、裁判の目的・当事者・判決内容などです。

まず民事裁判では、個人や法人が紛争を解決するために訴えを起こす裁判であり、権利や義務の有無や損害賠償として支払われる金額などが争われます。

刑事裁判は、有罪無罪や処罰内容を決める裁判で、当事者は警察官や検察官対被疑者(被告人)であるため、国家対私人の争いであることが特徴です。

公共の福祉(秩序)を維持するための裁判であり、国家が強制的に被告人に処罰を与えるために行いますが、罰金刑や懲役刑などの判決が下ります。