倒産とはどのような状況?取るべき手続とは?

企業を取巻く危険

信用調査会社などで倒産扱いとされるケースとは

倒産と聞くと会社が潰れたり、なくなったというイメージを持つでしょう。倒産とは一般的に、法人や個人が経済的に破綻したことで債務が支払不能に陥ったり、経済活動が継続できなくなった状態のことを言います。

企業の信用調査を行う会社などで倒産扱いになるのは、銀行取引停止処分があった場合や破産手続など法的手続が開始された場合などです。倒産は法的倒産と私的倒産大きく分けられます。

法的倒産について

倒産に関わる法令をまとめて倒産法と呼んでいますが、実は倒産法という名称の法律はありません。そして、それらの法令に基づいた手続きもまとめて倒産手続と呼んでいますが、実際には倒産手続という名称の法的な手続もありません。

法的倒産は会社更生法と民事再生法などの再建型倒産、破産と特別精算などの精算型倒産に分類できます。裁判所でこれらの法的整理手続の申請を行った場合に倒産としてカウントされます。

・会社更生法

事業を継続したまま再建していく方法で、管財人が更生計画を行いながら再建していくことを目指します。申請した時点で倒産となりますが、スポンサーの支援により経営を継続したまま債務を支払っていくことが原則になります。

・民事再生法

中小企業向けの再建型法的手続として施行されており、申請した時点で倒産となります。倒産企業の経営者が引き続いて経営にあたることができ、支払い不能や債務超過という状況に陥っているわけではなくても可能性があれば申請することができます。

・破産

財産を清算することで債務を消滅させる法的手続きで、約8割の倒産がこの破産です。経済的に破綻しており、債務返済が不可能になれば裁判所で破産手続開始決定が出されて債務者の財産を債権者に公平に配当します。申請時点で倒産となります。

・特別清算

債務超過がある株式会社が解散後、公正で迅速な清算を行うために申請します。申請した時点で倒産となります。手続が破産ほど厳格ではなく、会社側が精算人を選任して財産の処分が行えます。

私的倒産

私的倒産は銀行取引停止と内整理に分類できます。

・取引停止処分

同一手形交換所館内で、半年以内に2回、小切手や手形で指定期日に決済ができず不渡りを出してしまった場合には取引停止処分を受けることになります。この時点で倒産にカウントされます。

・内整理

任意整理や私的整理と同様に、支払不能や債務超過で債権者と話し合って債務の整理を行うことです。資産よりも負債のほうが上回っており、清算手続きや事業停止という状況で法的手続が行われていない状態です。

会社が倒産してしまわないために

倒産は一般的には会社が経済的に破綻した状態です。このような状況にならないように、事前に経営難や連鎖倒産に陥ることの内容な制度や保険などを利用するなど予防策を検討することも大切です。