個人賠償責任保険の改定!認知症と診断された場合の補償

健康

日本は高齢化社会に突入し、それとともに認知症を発症する高齢者も増加しています。認知症になった場合、自身の行動を理解できず時に他人に損害を与える場合も少なくありません。
このように認知症患者の人が他人に損害を与えた場合の賠償責任について、保険ではどのような対応ができるのか知っておくと安心です。

【認知症患者の損害に対する賠償責任の改定】
2007年認知症患者である男性が線路内に入り列車に跳ねられて亡くなるという事件がおきました。JR側はこの男性遺族に対して、列車の遅延によって発生した損害賠償を求め裁判が行われたのは記憶に残っている人も多いのではないでしょうか?
一審では、男性の配偶者と子供である長男に対して請求額の全額を支払うことを求刑しましたが、二審では配偶者にのみ請求額の半額程度の賠償金の支払いを命じました。
しかし、2016年3月の最高裁では遺族に賠償責任はないと判決が下り賠償金の支払いはなくなりました。
この訴訟がきっかけになり、一部の保険会社では認知症患者が事故で他人に損害を与えた場合保険金が支払われるように、賠償責任の内容が改定されました。

【加入している個人賠償責任保険を確認しよう】
自身で個人賠償責任保険に加入している人は、高齢になるにつれて心配になる認知症問題も含めて以下の点を確認しておきましょう。
・監督義務者である自分が被保険者となる賠償責任保険に加入しているか
・親が加入している賠償責任保険について、事故を起こした被保険者が「責任無能力者」だった場合だった時に監督義務者となる別居、別生計の親族や後見人が補償対象となっているか
・認知症などで誤って線路内に入った損害にも補償されるか
・賠償額が無制限または、最低でも1億円のものであるか
・示談交渉サービスがついているか
などがあります。また、個人賠償責任保険は対象となる範囲が広く家族の誰かが加入しておけば、配偶者、同居の親族、生計を一にする別居の未婚の子などに対して保障されます。自分が被保険者となる個人賠償保険について、いくつか加入している人はこれを機会に見直し一つに絞るようにしましょう。

【まとめ】
個人賠償責任保険と認知症について触れてきましたが、今後は更にこのような問題は多く発生すると思います。
個人賠償責任保険は、自転車事故や、日常的な事故に対する賠償責任に備えることができる保険です。
別居している親がいる場合は、保険野約款等で認知症に対する規定をよく読みそれに対する補償もされるかどうか確認しておくと安心です。