経営の意思決定を効果的にする方法とは?

経営者の保険

経営は成長していけばいくほど面白いものである。だが、組織が大きくなればなるほど意思決定にかかる問題が増え、簡単にはできなくなってくるものだ。この問題を解決するには、経営の意思決定を効果的に改善する必要がある。

■意思決定の効果的に高めるポイント

結論からいえば、経営の意思決定の効果を高める為には、①〜③のプロセスを認識することが必要だ。

①問題を解決する為に明確化することと、情報の収集
②問題を解決する為に代替案の作成
③最も良い代替案の選択

とくに③の代替案の選択においては、予想をできる限りしておくことが必要だ。そもそも、経営の意思決定において「絶対といえる最高のものはない」と、認識するべきではないだろうか。代替案の作成というのも、会社(組織の環境)によって異なる為、限りがあるものだ。

その人の「これ以上無理だ」というような限界や縛り(制約)がある中で、最も良い意思決定が行われる。もっとシンプルにいえば、それぞれの個性の中で最も良い意思決定の選択ができる。そこに「絶対的な代替案」というものは存在しないということだ。

このことを認識しているかどうかで、会社(組織)の方向性や戦略が変化していく。

■経営の意思決定で大切な「判断力」と「決断力」とは?

具体的な話をすると、経営の意思決定を行うには「判断力」や「決断力」が求められる。

◎判断力を高める
判断力を高めるには、現状の認識を正しく行うことだ。事実に基づいた判断を行い、想像の中範囲内のものを排除する。物事の本質をつかむ為にも、因果関係の分析をしていく。

例えば、「A案であれば、生産性が10%アップ」や「B案であれば8%アップ」というように選択する際に数値化などを行い判断することが大切だ。

総合的に判断する為にもメリットやデメリットを把握していく。例えば、「A案であればメリットが5つ、デメリットは2つ」と、「B案ならメリット4つ、デメリット3つ」→よって、A案を採用するなど。

選択する際には、長期・短期の結果ともに良いものを選択するようにするといい。次に選択するものは、短期の結果は良くないが、長期に期待ができるものを選択する。

判断する際には、大局観(全体)を見て決める。部分的に良いことではなく、全体の目的に合ったものを選択すれば、発展につながる。

コンセプトを明確化し、判断基準にする。例えば、リサイクルビジネスへ参入したいのであれば、「環境にやさしい会社」というコンセプトであればいい。

◎決断力を高める
「判断」が情報が正確にある上で意思決定をしていくものに対して、「決断」とは情報が不足している際に、運命を左右する選択を迫られる「最も難しい判断」の意思決定である。

決断を迫られる=「時間の余裕がない」ことが多くある為、もし時間の余裕があるのであれば、決断を先延ばしにしてより良い成果を生む意思決定をすべきだ。

決断力を高めるのであれば、少なくとも下記のことを心がけていく必要がある。

・理性的に考察する為に日頃から正確な思考、行動習慣を身につける
・最優先する基準を明確にする
・最悪のケースを常に想定し、リカバリーが可能であるか考え選択する
・軌道修正を図る為に事後のクイックレスポンスをする
・ただちに撤退する基準を設ける
・こだわるものと、こだわらないものを使い分けて、スピードを上げる