会社のオーナーになる場合はよい事だけではありません。リスクやデメリットについてもどのようなものがあるのかしっかりと知っておく必要があります。株式会社の場合を例にオーナーになるリスクやデメリットをみてみましょう。
【株主になるリスク】
株主とは会社の株式を保有する人の事を言い株式は会社の所有権を言います。ですから株主になるという事は会社のオーナーであるという事になります。
株主のリスクは下記のようなものがあります。
株価が低下した場合や企業の業績が悪化して株価が低下した場合に所有している株式の価値も下がります。もし業績悪化から倒産した場合は会社の資産価値はゼロになってしまい株価もゼロになります。
このように業績が悪化すれば株価が下がりその分損失が出てしまう事を理解しておきましょう。
また自社が法律を犯すようなことに関わった場合や第三者に対しての損害賠償が発生した場合はオーナーにも賠償責任が問われます。
更に会社に新規の借入金が必要な場合は一般的にはオーナーが連帯保証人になります。その借金がある限りはオーナー職を辞しても連帯責務は残ります。
【株主総会】
株式会社には株主総会というものがあり代表取締役の解任は株主総会による株主の意向でいつでも解任を決定する事ができます。
また企業の利益があった年にも株主に多くの配当を要求された場合同属支配の会社の場合は拒絶する事が難しく利益を上げてもほとんど配当金に充てられる為企業のキャッシュフローは少なくなってしまいます。
そして代表者が株主の利益を一方的に侵害するような行為をしていた場合は代表訴訟を起こされ敗訴した時には会社に対して損害賠償金を支払う事になります。
【後継者問題のリスク】
企業にとって後継者問題は最大の課題でありリスクでもあります。事業を継承し発展させていく中で相続税対策(納税資金の確保、自社株、不動産、相続トラブルなど)も含めた後継者問題は多くの企業にとっての深刻な課題でもあります。
事業の再編成、後継者の教育、財産移転、評価の引き下げなどの事業継承対策は早期に取り掛かり長期間にわたって計画的に行う必要があります。
しかしながら半数以上の企業が後継者を決定していないと言われており後継者の選任、育成から始めなくてはならない企業も多くあるのです。
【まとめ】
現在は雇われ社長も多く存在しそのような言葉に惑わされて社長になる人も多いのですが就任する前にはメリットだけを見てすぐに決めず、リスクやデメリットなどについても理解して慎重に検討すべきです。
オーナーになるという事は報酬も多くなりますが今まで以上に責任とリスクがついて回るという事は忘れてはいけません。