近年の景気回復を反映して、企業の倒産件数はここ数年減少傾向にあります。しかしこれらのリスクは常に経営者は頭に入れておく必要があります。企業の倒産は、経営者として絶対に回避したい事態ですので、事業再生の方法や、流れなどについて日ごろから意識しておく必要があります。
【経営の立て直しに必要な3つのモノ】
万が一経営が悪化した場合は、経営者は以下の3つのモノについて循環的回復に努めましょう。
・人(組織機能)
ビジネスパートナー管理
ステークホルダー(利害関係者)管理
・モノ(流通・生産機能)
コンテンツ管理
商品管理
設備管理
・金(金融機能)
収益管理
請求、支払い管理
ロイヤルティ管理
これらは、企業内に個別に独立して存在するのではなく、それぞれが互いに影響を与えているのです。
例えば、経営が悪化した、資金繰りに困窮した、債務超過に陥った場合においても、このような事態になるまでには人、モノなど様々な要因が深く関係しているのです。
【事業再生までの流れ】
上記のように、それぞれ互いに影響を与え循環をしていることは勿論ですが、事業再生の為にはそれに加え仕入れ先や、販売先、債権者などにも協力を得ることが必要になるでしょう。
企業の事業再生は、経営者や従業員だけの熱意では果たせず、商品の仕入れや、販売が円滑に行われること、債権者などの理解を得て設備投資や、物品の購入などを行うことが出来なければなりません。
経営者は、自社が倒産の危機にある時、債権の一部免除や繰り延べによって事業を継続するのか、会社を精算するのか、決断をしなくてはいけません。
事業の再構築を検討する場合は、事業の一部に黒字事業が存在する、あるいはこれから成長することが期待できる場合のみです。
ただし、このような場合でも生産費、人件費、販売設備費等の黒字化に向けて徹底したリストラを行う必要があります。
【中小企業再生支援協議会】
経営者は、事業経営が赤字になった、目玉商品が売れなくなった、このままでは倒産の危機がある、などの事態に陥った場合は早急に事業再生を行う必要があります。
この時に相談先として活用できるのが全国各都道府県に設置されている「中小企業再生支援協議会」です。
ここでは、企業の健康診断や事業再生の為のアドバイス、相談、支援などを行っています。
事業経営に不安がある場合は、このような専門機関に相談し、専門家のアドバイスや支援を受けることが得策となります。