経営者は孤独である。と言われますが、だからこそ身につけておきたいスキルがあります。それが経営者マインドです。経営者マインドとは、社長が会社を成長させるうえで重要な「意識、精神、心構え」を指します。
経営者は人柄である
経営の神様、松下幸之助は「経営者は人柄である」と述べました。あらゆる指導者にはこの事が強く望まれます。暖かい心、思いやりの心を持っているかどうか。世界的企業に成長させた方の言葉は核心をついています。
社員はみんなで協力して一生懸命、働いています。その事に対して社長に感謝の思いがあれば自ずと、一緒に働く部下たち社員たちへの思いやりは湧いてきます。もう1つのポイントは、社員がついてくるような社長は誠実である事です。
人前では真剣にやるけれども、陰では手を抜く人。口では良い事を言うけれど自分は行動が伴わない人。他人にはとやかく言うけれど自分は実行しない人。そういうことでは誠実とは言えません。公私混同で、それでいて如何に自分を偉そうに見せるかという事に苦心する、このような経営者は案外多いものです。
松下幸之助が教える人柄は「素直で思いやりがあり誠実」このようなキーワードは人としても素晴らしく尊敬でき、多くの経営者が目指すべき在り方なのかもしれません。
事業にクリアなビジョンを持つ
経営者が意識するべきマインドの1つに、事業に対してのクリアなビジョンを持つことが挙げられます。考え方や心構えは目に見えない抽象的なものであり、経営に与える影響は分かりづらいと感じるかもしれません。
しかし、事業に対して明確なビジョンを持っている事で、あらゆる場面においての、意思決定のスピードや精度に大きな影響を与えます。このビジョンを会社全体が同じ目標として共有する事で、従業員を導くうえでも有効に働くのです。
風通しのよい環境を社長が作り出す
先述したように明確なビジョンを持つことが重要ですが、社員一人一人に浸透させる事も、またさらに重要であると言えます。社員個々にマインドを浸透させるためには、オープンな社内コミュニケーションが鍵を握ります。
成功している企業の社員に話を聞くと「うちの社長はよく部下の話を聞いてくれるのです!」あるいは「うちの会社は風通しが良くて、上役への生意気なアドバイスも耳を傾けてくれます。」という事をよく聞きます。
さらに成功している社長は、「うちには量子コンピュータのことなら詳しい社員がいてね。話を聞いていると勉強になる」と謙虚で素直に他に学ぶ気持ちがあるのです。多彩な考え方を受け入れるコミュニケーションが効果的に行われている企業体質は、企業の成長も加速します。
まとめ
最後に、ただ儲けようと考えるのではなく、社会に対して価値を提供するというマインドを持つことが重要です。社会にとってプラスになるような事をすれば、大勢の方も応援してくれるでしょう。日本では古来「三方よし」の精神があり、この考え方が企業価値の向上に繋がるのです。