2020年、夏季オリンピック・パラリンピック開催地に日本が選ばれ、他国からも日本のセキュリティが注目されています。
IoTが普及され、世界とのつながりが増えている中、日本の企業も国際的な視点でセキュリティの知見を高めていき、強化対策を実施しなければならなくなっていることを経営者は理解していきましょう。
サイバーセキュリティに対しての認識の甘さ
特に経営者が考えなくてはいけないのは、経営幹部のサイバーセキュリティに対しての関わり方です。
日本は海外よりもサイバーセキュリティに関して、経営幹部が関与することが少なく、実際、サイバーセキュリティがビジネスの活動に関係する課題といった認識がされていないと言えます。
しかしサイバーセキュリティは、ビジネスリスク管理や経営課題に繋がる問題です。
日本人は変化を好まない?
また、日本は文化的に能力を誇示することを避ける傾向が強く、出る杭は打たれるという古いことわざの通り、人と異なる行動などは避ける傾向があります。
この横並びを意識する傾向はビジネスにおいても同じで、従業員を減点方式で評価していくため、会社の従来の手法に異議を唱える従業員には冷たいという印象です。
新入社員が満点として、前任者に従い業務を遂行していけば満点のままです。しかし異議を唱えて新しいことを試し、目に見える良い結果が出なければ評価は下がってしまいます。
そうなると従業員は新しいことにチャレンジすることをやめ、安全地帯に留まってしまうでしょう。
アンケート調査などでわかることとは?
中小企業庁の「中小企業の成長と投資行動に関する調査」によると、経営者の年齢が高くなるにつれて成熟段階の企業が多くなり、若いほど成長段階の企業が多くなることが結果として出ています。
また、経営者の年齢別で競争環境の変化に対する認識を見た場合、70歳以上の経営者において、技術・サービスの質の高度化や市場ニーズの多様化に対しての回答割合が低くなるといった結果も出ていました。
企業が成長するにあたり、多少のリスクは積極的に取るべきと考えるのは若い経営者ほど高く、成長投資に意識する年齢も49歳以下の経営者のほうが高いといった結果が出ています。
リスクの認識や新たな取り組みの必要性を認識するべき
日本の経営者は高齢化が進んでいると言われていますので、今後は後継者対策などがより重要になっていくはずです。
後継者が経営革新に取り組んだ企業は、取り組んでいない企業よりも業績に改善が見られるといった結果も出ている事からもわかる様に、経営者それぞれが抱えるリスクの認識や、新たな取り組みに乗り出す必要性を感じるべきだと言えるでしょう。