経営における人材育成の難しさ|何が壁となって人が育たない?

企業経営情報

企業経営において、人材育成に行き詰まりを感じる会社は少なくありません。

長い間、人事の重要課題として常にあげられることが多いのに、順調に人材確保と育成が行われていると認識できている企業はごくわずかです。

ではなぜ、経営人材育成は重要課題でありながら、いつまでも解決されないのでしょう。

人材育成の流れ

取り組んでいるはずなのに成果が感じられない人材育成の問題として、まず、基本的な流れは抑えることができているか確認してみましょう。

まず、自社が目指すビジョンや戦略に照らし合わせながら、どのような人材が必要なのか、いつまでに何人必要なのかなどを明確にする必要があります。

その上で候補となる人材を選抜していきますが、全社共通の基準で評価を行い、候補者をリストアップしていきます。候補となる人材を育成する上で、研修などが実施されることが多いでしょう。

育成した結果の評価をおこない、候補者の見直しなどが必要なのか分析していくことになります。

育成段階をしっかり踏んでいるか

人材育成の流れ自体はそれほど複雑とはいえませんが、それぞれの段階をしっかり行えているでしょうか。1つの段階しか実施できていなかったり、どこかの段階で行き詰っていることもあるようです。

理由として、育成となる人材を選抜することができないことが挙げられます。社員の中から一部の社員を選抜すること自体に抵抗を感じてしまうケースもあるようで、特にこれまで長く働いた社員ではなく、若手を選抜メンバーに入れることには躊躇してしまう傾向がみえます。

その背景には、やはり日本企業特有といえる新卒一括採用、遅い昇進などの横並びを尊重する風土が関係します。選抜されない社員のモチベーションが低下するのではないかと、選抜そのものに足踏みしてしまう傾向があるようです。

日本の年功序列の風土が人材育成の邪魔をする?

それでも、現場が割り切ることで社員を選抜し、研修に参加させることは可能です。しかし、人事の異動や配置となると話は別で、高い戦力となっている人材を、育成を理由に異動させるとなれば現場から反発を受けることもあります。

そのような壁を乗り切って、候補者が順調に育ったとしても、日本の企業の年功序列の風土を無視して、若い人材を重要なポストに登用できるかという問題も生じます。中には年下の上司に抵抗感をもつ社員も出てくるかもしれないからです。

人材育成の問題を解決するためには?

人材育成が課題のまま解決されない根っこにあるのは、日本企業に従来からの慣行や風土と考えられます。出る杭は打つ風土が、経営における人材育成にそぐわないことが理由の根底にあるのです。

また、人材育成には将来活躍できると期待される人材に対する先行投資になるため、若い人材を育てようとすると、その能力をどこまで見極めることができるのかが問題になります。

本当にその人材でよいのか判断がつかない部分もあるので、その不確実性をどのように埋めるかがポイントとなるでしょう。

選抜されなかった人のデモチベーションではなく、選抜された人材のモチベーション、覚悟や意欲をどのように引き出していくかも考えていかなければならないのです。