税負担を少しでも少なくしたい、そう願う経営者は多いことでしょう。特に中小企業の場合、税金によって経営は大きく変わる為、税金対策は必須となります。中小企業の経営者ができる税金対策についてみてみましょう。
【節税対策の基本】
企業に課税される法人税は、1年間の利益に対してかかるものです。経営者は法人税の支払いに困窮しないように、ある程度の予測をつけて法人税の準備をしておくことが大切です。もしも、いつもより利益が多く出た場合は法人税もその分多く支払うことになります。
このような時にも税金の負担ができるように利益を保存しておく、設備投資を行う、社員を増やすなどの対策も場合によっては必要になるでしょう。
いつもより利益が出そうな年には、決算までにこのように利益を活用して税金の負担を軽減する方法を取ることを覚えておきましょう。
【忘れがちな会社の経費】
決算前には、もう一度自社の経費について見直しをしていきましょう。例えば、実際に支出として会社のお金が動いているのに、経理上は計上されていない支出などがないか洗い出しをします。
中小企業の経営者や個人事業主などに多いのが、個人契約の携帯の代金や、自宅の家賃、会社として使っている按分の光熱費や、水道代などの費用、会社で使うものを経営者個人のクレジットカードで支払った領収書、などがあります。
また個人と、会社で使っている車がある場合は両者で賃貸契約を交わしそれぞれの按分割合に応じた自動車税や、ガソリン代、車の車検代、維持費などを経費として計上できますので忘れずに計上しましょう。
もし、これらの経費を計上しても多くの黒字がでる場合は、以前から購入を検討していた複合機やパソコンなどの購入をしたり、支店を増やす、社員を増やすなども有効になりますので是非取り入れてみましょう。
【保険を活用する】
上記のような節税対策をしてもなお、黒字の場合は最終的な方法として法人保険があります。
利益が200万円前後の場合、「中小企業倒産防止共済」に加入できます。これは、生命保険や医療保険とは違い、加入者の健康状態に関係なく加入できますし、40ヵ月加入すれば解約しても100%解約返戻金が戻る為、損のない法人保険と言えます。
ただし解約時には一部解約ができず、一括で戻ってくるためその時の経費計上についてどのようにするか考えておく必要があります。
経営者は、日々の経理のチェックを怠らず漏れのないように経費計上をすることを意識しましょう。また、万が一黒字になりそうな場合は上記のような方法を活用し節税をすることも覚えておきましょう。