中小企業の経営者であればさまざまな悩みがあるものであり、どのように解決すべきか分からない方も多くいる。中小企業の経営者は、どのように考えて経営に取り組んでいけばいいのでしょうか。今回は、中小企業の経営者の3つの悩みと解決策を見ていく。
■中小企業の3つの悩み
中小企業の経営者の悩みの多くは経営全般であり、その中でも以下の3つの悩みを抱えている。
・売上を伸ばす
・運転資金の調達方法
・コスト削減
これはどの会社にも当てはまる経営課題であり、経営者の多くが悩みを抱えている重要テーマだ。とくに、売上をどう伸ばせば良いのかについては中小企業の大きな課題であり、売上拡大の悩みを解消する為に試行錯誤しているものである。
■売上ではなく、利益の拡大
極論からいえば、悩みを解消する為には「売上を伸ばす」という考えを捨て去ることだ。経営者の多くは、どんどん売上を拡大していかなければ会社を継続していけないと思い込んでいる。
それがそもそもの間違いで、会社を継続していく為に「売上」ではなく、「会社の利益」である。売上がどれだけ増えても、利益がなければ意味がない。
利益がなくては、売上は増えない。売上を伸ばすという考えを捨て去り、利益を求めていけばさまざまな選択肢が広がっていく。なぜなら利益の拡大はさまざまあるからだ。
例えば、
・人員効率化
・粗利改善
・コストカット
・不採算事業からの撤退
・不採算商品・サービスの終売
など利益拡大の対策の効果が上がると、どんどん利益が増えていき会社にゆとりがうまれるものである。利益拡大を進め経営活動を行うと、利益を最大にする為に会社の強みが必ずブラッシュアップされていき、売上を拡大するという悩みが解消していくのだ。
■運転資金の調達
事業活動をしていく為には、さまざまな資金が必要で、運転資金の調達に悩む中小企業の経営者は多い。日頃の事業活動に必要な運転資金だけでなく、
・投資資金
・設備投資資金
・保守修繕資金
など資金用途はさまざまあり、中小企業の多くは収益に余裕がなく資金調達の手段が限られている為に悩むのである。この解決策は「現金の回収を急ぎ、会社の利益拡大をする」である。
運転資金の調達に悩む=「日頃の資金繰りが不調」といえる。その原因は、売掛金や支払手形など「売上債権の現金化が遅い」ということだ。
例えば、売上債権を2ヵ月から1ヵ月に短縮すれば、売上債権の1ヵ月分の現金が増える。現金の回収を急ぐだけで、資金繰りが改善するのだ。
現金収支を優先する=「キャッシュフローを重視する」という意味でもある。このような経営は、資金繰りを改善や投資効率、利益水準の改善も後押ししていく。資金繰りが改善した際には、会社の利益を拡大することを考えるのが重要だ。
資金繰りの改善と利益の拡大をすると、銀行(外部)からの資金調達が容易になるのである。
■コスト削減
中小企業によって会社の生産性を高めるコスト削減は重要な活動である。コスト削減は、事業の収益性・会社の生産性も高める為、市場における競争力や優位性が良くなる効果がある。
だが、実際にコスト削減に取り組む中で、以下のようにさまざまな悩みを抱えていることがある。
・顧客離れが怖い
・手の付け方が分からない
・売上が下がるのが怖い
この解決策は「コスト集計し、コストの実態を詳細分析する」だ。現状のコスト構造を把握することからはじめ、コストの実態を詳細分析し、コスト削減する必要があるのか分析する必要がある。
・なぜコストが増えているのか?
・コストは事業活動に貢献しているのか?
・どんなコストがかかっているのか?
などコストの実態を詳細に分析していけばいいのである。
中小企業は、今の経営に多くの悩みを抱えているものだ。経営者がはっきりと解決策のある方法で実践していけば、業績を改善していくことができる。